ミネラルはカルシウムや鉄分だけではない!マグネシウムの働きととり方

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こんにちは。管理栄養士の圓尾です。

「ミネラル」と聞くとカルシウムや鉄分などが不足しやすく、意識してとる必要があるという認識を持っている方が多いと思いますが、忘れてはいけないのがマグネシウムです。

今回はマグネシウムの働きと、手軽なとり方をご紹介します。

 

 

マグネシウムの働きとオススメのとり方

マグネシウムは何をしている?

まず、マグネシウムの代表的な働きをご説明します。

一つ目に挙げたいのが、補因子としての働きです。

少し話がややこしいので、噛み砕いて説明しますと、補因子とは、酵素が働く上で必要な部品のようなものです。

 

酵素は体の中でさまざまな働きをしていて、食べたものの消化(消化酵素)やエネルギーの産生(以下は代謝酵素)、有害物質の解毒、細胞の新陳代謝、免疫機能などを支えています。

その酵素が働く上で必須の物質が各種ビタミンやミネラルで、この酵素にはこのビタミン(またはミネラル)が必要というように、対応するものが酵素によって異なってきます。

 

マグネシウムもこの酵素の部品としての働きをしているのですが、特徴的なのが対応する酵素の数の多さです。

実に、300種類以上の酵素の補因子として働いています。

その中にはエネルギー代謝も含まれており、平たくいうと、マグネシウムが足りないとエネルギーがうまく産生されないので、疲れやすかったり、痩せにくかったりするということです。

 

 

もう一つが、カルシウムと共同しての働きです。

カルシウムというと、骨を丈夫にするということで有名ですが、実はせっせとカルシウムだけを摂取しても駄目で、同時にマグネシウムをしっかりとらないとカルシウムが骨に行き渡りません

牛乳が骨を丈夫にするのを疑問視されているのは、牛乳の中にはカルシウムが10とするとマグネシウムが1しか含まれておらず、バランスが良くないことが理由の一つです。

カルシウムがきちんと働く上でマグネシウムの摂取は必須です。

 

ファスティング中もマグネシウムは大事

少し話を広げますが、ファスティング中もマグネシウムをしっかりととることは非常に重要です。

ファスティングの効用を一言でいうと、食事を断つことにより消化酵素を休める代わりに代謝酵素に働いてもらうことですが、前述のとおり、酵素が働く上ではマグネシウムは欠かせません。

 

よって、私が推奨しているミネラルファスティングに用いるMANA酵素にはマグネシウムが入っておりますし、さらにマグネシウムを摂取できるサプリメントも用いる場合があります。

【 参考 】ズバリ、ファスティングマイスターが選ぶ酵素ドリンクはこれだ

現代人はマグネシウム不足

あまり知られていませんが、現代人は深刻なマグネシウム不足の状態にあると思われます。

これは食の変化の影響が大きく、欧米化、加工食品が増えたことが関係しています。

 

マグネシウムが多く含まれる食品には、魚介類、海藻、豆類、玄米、種実類などがありますが、白米やパン食、魚介類や海藻、豆類を食べなくなったことにより摂取することが難しくなっています。

実は和食はマグネシウムをとりやすい食事です。

ここでも和食のスゴさがわかります。

【 参考 】和食が健康的な理由「まごわやさしい」食事とは?

日本人がどれぐらいマグネシウム不足なのか見てみましょう。

 

平成二十五年の「国民健康栄養調査」によると、マグネシウム摂取量はそれぞれ、男性は20代で221mg、30代で243mg(この年代の推奨量は340〜370mg).

女性は20代で192mg、30代で211mg(推奨量は270〜290mg)ということで、男女ともに約100mgも不足していることがデータからも読み取れます。

 

日々の食事でマグネシウムをとる方法

不足しがちなマグネシウムを手軽にとる方法をご紹介します。

1. マグネシウムを多く含む食品を積極的にとる

マグネシウムが多く含まれる食べものは、先ほど書いたように、魚介類、海藻、豆類、種実類です。

和食によく用いられるものが多いので、日頃から和食を意識することで自然にとることができます。

自炊派の方は、買い物カゴの中にこれらの食品を入れること、中食派(コンビニなど)、外食派の方はこれらの食材を使った料理や惣菜を選ぶようにしましょう。

 

2. 白米をやめる

普段食べているごはんが白米の人は、雑穀を混ぜたり、玄米など精製されきっていないものにするのも一つの方法です。

なぜなら、本来穀類にはマグネシウムが多いものなのですが、精米によって白米になると格段にマグネシウムの含有量が減るからです。

 

マグネシウムの量は、玄米が49mg、半分精米した五分搗き米が22mg、白米になると7mgしか残っていません(それぞれ炊飯したもの100g当たり)。

白米を玄米に変えるだけで7倍のマグネシウムを摂取することができます。

 

ただ、玄米は好みにもよると思うのですが、食味が気になるという方もいるので、その場合は白米に近い五分搗き米にしたり、麦ごはんにしたり雑穀を混ぜたりすることでも摂取量がアップします。

 

3. マグネシウムサプリメントで摂取

一番手軽なのがこの方法です。

前述のマグネシウムサプリメントを使えば、食べ物や飲み物にワンプッシュするだけで、マグネシウムをとることができます。

 

一回分で100mg以上の摂取が可能ですので、ちょうど先ほどデータで紹介した現代人が不足している量を補えます。

ただし、この方法ではマグネシウムは摂取できますが、自然の食べ物に含まれている他の栄養素はとることができませんので、やはり理想はご紹介した1と2のやり方です。

もちろん、ファスティング中は食べることができないので、サプリメントの使用を推奨します。

 

まとめ

マグネシウムはカルシウムと共同して働くという話をしましたが、栄養素はこのように単独ではなく、複数の成分の相互作用で成り立っているものが多いのがおもしろいところです。

栄養学など存在しないような古い時代から培われた和食は、この土地、気候風土という制限の中で健康を維持できるように先人の知恵が結集された素晴らしいものなのです。

マグネシウムという観点から見ても、日常の中で和食の割合を増やすことが健康につながっていきます。

 

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