200冊以上の本から管理栄養士が選んだ!マストで読んでおきたい栄養の本厳選7冊
「栄養学を学びたいけど、どんな本を読めば良いの?」と困っていませんか?
栄養学の世界は日進月歩です。
日々研究が進み、昨日までの常識が今日には覆っていたなんてこともままあります。
僕も職業柄、勉強するために常に読書をしていろんな食や栄養学の知識を頭に入れるようにしていますが
同業の栄養士から「圓尾さんはどんな本を読んで勉強していますか?」と聞かれることがよくあります。
そこで今回は、
僕が読んだ200冊以上の健康に関する本の中から選び抜いた、
“これは参考になった!”というとっておきにオススメの7冊をご紹介したいと思います。
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管理栄養士が選ぶ、「健康スキル」が劇的に向上する書籍7選
今回は、栄養の専門知識がない一般の人でも読みやすいものを中心に選出しました。
これから栄養士になる学生さん、今現場で活躍されている栄養士の方にもオススメです。
一、体温を上げると健康になる 齋藤真嗣
健康な人の平熱は、36.8℃±0.34℃. つまり、36.5℃〜37.1℃の間が健康体の体温です。(P.3)
2009年に発行され、一躍大ベストセラーになったのがこの本です。
著者はニューヨークで医師を勤める齋藤先生で、
低体温があらゆる不調・病気の原因になっていることを説いた本です。
これ以降、「体温を上げる」系の本がブームになりましたが、
そのさきがけ、火付け役とも言える一冊。
なぜ低体温が良くないのか、その理由がわかりやすく解説されています。
さらには、低体温を解決するために、日常の中ですぐ取り組めることまで網羅されています。
体温と身体の関係を理解すると、その影響力の大きさに驚くことでしょう。
二、代謝を上げると健康になる 鶴見隆史
私たちの体は正直なもので、いいものを摂り入れていれば「いい代謝」をすることができます。
逆に、悪いものを摂り入れていれば、「悪い代謝」になるのです。(P.8)
今度は、「代謝を上げることこそが健康の鍵になる」という切り口の本です。
考え方としては体温よりも代謝の方が先にきてくるので、
代謝を上げることにより体温も上がるようになっています。
さきほど紹介した体温の本と合わせて読むと、より理解が進みます。
「代謝」は健康、美容を考える上でもっとも大切な概念です。
代謝を理解しているかどうかで、いろいろな情報に触れた時の理解の深さが違ってきます。
結局突き詰めると、ほとんどの健康上、美容上の悩みが代謝に帰結するといっても過言ではないのです。
途中出てくる酵素の話は少し専門的ですが、
ぜひマスターしておきたい「代謝」についての全体像が把握できる一冊です。
三、粗食のすすめ 幕内秀夫
現代の食生活が抱える三つの問題点
一、米を食べなくなった日本人
二、食生活が欧米化した日本人
三、栄養素にこだわりすぎる日本人(P.24)
この本は、栄養士の方には一番オススメしたい、ぜひとも読んでおいてほしい一冊です。
著者は男性の管理栄養士で、
現在は「欧米模倣ではなく、日本人の真の健康のための食生活の普及」がミッションのフードアンドヘルス研究所の代表をされています。
今回紹介する七冊の中で一冊だけ読むべき本を選べと言われたら、僕は迷うことなくこの本を選びます。
「栄養素なんて忘れなさい」
「一億総栄養失調の時代」
幕内先生の主著はまさにコロンブスの卵。
とにかく今までの栄養の常識がすべて覆ります。
日本人にとって和食が一番健康に良いということがよくわかる本です。
僕の栄養士人生を変えた一冊。
もっと早くに読んでおきたかった。
四、究極の食 身体を傷つけない食べ方 南清貴
人が生きる、その根源に「食」があります。ですから、幸せ、成功、美しさを求めてどんな努力をしてみて、「食」が歪んでいたら、うまくいきません。(P.3)
この本の著者の南氏は、もともとは演劇の世界で活躍され、それから整体を学んで整体院を開業します。
いろんなお客さんのコンサルタントをしている中で食の重要性に気づき、
自然食をテーマにレストランをオープンさせるというユニークな経歴の持ち主です。
ご自身が経営されているレストランがオーガニックレストランということもあり、
本書ではトランス脂肪酸や食品添加物をはじめ、日常的に接する身の回りの日用品に至るまで、
健康に害を与える可能性のあるものについて幅広く書かれています。
豊富なデータを盛り込んだ栄養についての解説も詳しいですが、
食だけに留まらない、現代人を囲む健康の問題に気づかせてくれる一冊です。
五、「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活 鈴木猛夫
戦後熱心に教育されてきた欧米型栄養学はあくまでも欧米人のための栄養学であって、日本人の体質に合った栄養学ではない。(P.246)
三でご紹介した「粗食のすすめ」とともに手にとって欲しい一冊。
「粗食のすすめ」の著者の幕内先生も推薦しており、
「粗食のすすめ」の内容がより深くまで立体的に理解できます。
著者はもともと栄養関係の雑誌記者をしていたこともあって、
その描写はまるでドキュメンタリーを見ているようにリズムがあり、かなりのボリュームながら一気に読めてしまう内容になっています。
世界中の歴史の中で、戦後の日本ほど短期間に、そして劇的に食生活が変わった国は存在しません。
なぜ、この国でそんなにダイナミックな変化が起きたのか。
そこには戦争に負けた敗戦国としての日本とアメリカ政府の思惑が黒く渦巻いていました。
戦争から50年以上たった今、白日の下にさらされる衝撃の真実とは。
日本人として、日本の食文化の変遷の裏に存在した一連の流れを押さえておきたいです。
歴史が好きな人にもオススメしたい一冊。
六、脳がよみがえる断食力 山田豊文
「断食」と聞くと、ほとんどの人はダイエット効果やデトックス効果、あるいは心身のリセット効果を思い浮かべるだろう。もちろんそれもある。しかしじつは、それ以上に、断食には人生を変える秘密が隠されているのだ。(P.5)
「断食」と聞くと「修行?」と思っている人もいますが、
最近は「ファスティング」という名前で一大ブームになりつつあります。
僕は最初、ファスティングに対してかなり眉唾ものな印象を持っていたのですが、
この本を読むことでイメージが180度変わりました。
元中日ドラゴンズの落合博満選手、格闘家のアントニオ猪木さんや小川直也さん、
金メダリストのカール・ルイス、歌手の美川憲一さんに至るまで、
例を挙げればキリがないぐらいの多くの方がファスティングを実践された結果が紹介されています。
なぜそれほどたくさんのアスリートや芸能人がこぞってファスティングに取り組むのか。
その謎がこの本を読めばわかります。
読んだ後にファスティングをやりたくなること間違いなしの一冊です。
七、腸!いい話 伊藤裕
「食の幸せ」を私たちが感じることができるのは、食べた物をちゃんと消化して、私たちが生きていくためのエネルギーや私たちの体を作るための材料となる栄養素をきちっと吸収してくれる、超優秀な「超」を私たちが持っているからです。(P. 3)
タイトルからもお察しの通り、オヤジギャグを交えた著者の人柄が感じられる文章で語られるこの本。
しかし、内容は至って真面目で、
著者は京都大学の医学部を卒業し、米国のハーバード大学、スタンフォード大学で研究員を務められ、
現在は慶応義塾大学医学部の教授である伊藤先生です。
ジャーナリストの鳥越俊太郎氏も推す本書は、
体の臓器の中で腸がいかに大切な役割を果たしているかを最新の医学研究結果に基づいて紹介し、読んだ人に新たな発見をもたらします。
生物の進化の話から、今話題の血糖値やカロリー制限食の話まで、
いろんな方面から腸という臓器について思考が巡らされています。
個人的に伊藤先生の独自の視点と、ユーモアのセンスが好きで楽しみながら読んだことをよく覚えています。
「腸は第二の脳」と呼ばれるのも納得できる、読むと腸!愛しくなる一冊です。
おまけ 衝撃!年収が高い人ほど健康を意識している
突然ですが、
仕事ができて年収が高い人ほど健康を保つために人一倍努力をしているという話を聞いたことがあるでしょうか。
「食事に気を使っている」
「サプリメントで栄養をとっている」
「定期的に運動するようにしている」
彼ら、彼女らは年収が高くて生活に余裕があるから健康に気を使っているのでしょうか。
それとも、努力して健康を保っているからこそ、
仕事で人並み以上のパフォーマンスを発揮し、高い年収を得ているのでしょうか。
僕は、「健康」に対する優先度を高く置いているからこそ、仕事でも結果が出せているのだと考えます。
ここでいう「健康」というのは「ただ病気でない」という”守りの健康”ではなく、
「常にイキイキとしていて体が本来持っているパフォーマンスを遺憾なく発揮できる状態」という、”攻めの健康”です。
日々の生活も、この一つしかない体が良好であってこそ。
コンディションがイマイチだと、体や頭脳がアウトプットできるパフォーマンスもイマイチになるのは当然のことです。
「より良い自分になろう」と思っているのであれば、「健康」について学ぶことが近道になります。
「健康」の知識は一度習得すると一生涯使え、しかも年齢を経るごとにその差は歴然と現れてくるのです。
健康になるのも、まずは正しい知識から
健康になるための行動も、間違っていたら意味がありません。
はしごを一生懸命登っても、そのはしごが間違った場所にかけられていたとしたら
いくら登っても目的とする場所には到達できませんよね。
まずはピンと来た一冊を手にとって、健康に対する知識の視野を広げてみてはいかがでしょうか。。
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