2分で早わかり!人に話したくなる「麹」の話
2011年に火が着いた塩麹ブーム。
今ではスーパーでも塩麹が調味料として売られていたり、飲食店でも”麹”を活かしたメニューが定番化しています。
しかし、言葉が有名になった一方で、「麹って一体何者?」ときちんと理解していない人も多いのでは。
ネットで検索してもわかるようなわからないような…。
ということで、今回は麹の正体について、分かりやすくご紹介しましょう。
「麹」とはどんなもの?
麹の正体
麹は、麹菌というカビ(糸状菌)の一種を蒸したり煮たりした穀物(米、麦、豆など)にくっつけて、生やしたもの。
つまり、一言で「麹」といっても、お米に麹菌がついているものもあれば(米麹)、豆についているもの(豆麹)もあるのです。
この「麹」という感じは中国由来の漢字ですが、こうじは「糀」とも書きます。
「糀」は江戸時代に日本人が作った国字。
麦で麹を作ることが多かった中国でしたが、日本ではお米で麹を作ることが多かったため、特に米麹のことを「糀」と言います。
お米に麹菌が生育している様子を”米に花が咲いているよう“と表現した日本人の感性に美しさを感じます。
日本にしかいない麹菌
世界を見渡して、麹による発酵文化がある場所はアジアぐらいしかありません。
ヨーロッパでもチーズにカビを生やすという食文化はありますが、それぐらいで、アジアほど多様ではありません。
これには、多湿を好むという麹菌の特性が関係しています。
しかも、そんなアジアの中でも日本は非常に特殊な麹文化を持っています。
日本では米や麦、豆などを蒸したり煮たりして、その一粒一粒に麹菌をつけていき、利用します。
これを散麹(ばらこうじ)と言います。
一方、他のアジアの国々では、穀物を一度粉砕して粉にし、それを練り固めて餅状にしたものに麹菌をつけていきます。
これを餅麹(もちこうじ)と言い、日本の麹とは明確に異なるものなのです。
それだけでなく、日本でよく発酵に使われている「アスペルギルス・オリゼー」というカビは、日本の気候でしか生育することができません。
その特徴から、この菌は日本の国菌にも指定されています。
このように、日本の麹文化は世界広しと言えども唯一無二。
完全に独立していることがわかります。
まとめ
今回は麹がどんなものなのかをまとめてみました。
次回は、麹の働きと日本の食文化への貢献をお話しましょう。
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