なぜ昆布は水から鰹節は沸騰してから?栄養士が教える出汁の正しいとり方(動画解説付き)

料理本の出汁のとり方を読むと

昆布は水から入れ、鰹節は沸騰させてから入れる

とありますよね。

あの理由はなぜでしょうか。

 

それにはそれぞれの食材の特質が関係していました。

今回はその理由もお伝えしながら、簡単で正しい出汁のとり方を解説していきます。

 

昆布の出汁が出る温度は60℃

昆布の出汁のとり方の基本は「水からつけて沸騰前に取り出す」ですが

この理由は昆布から一番出汁(うま味の成分)が出る温度が60℃だからです。

 

逆に沸騰させてぐらぐらとやってもその温度ではうま味が出ません。

そしてぬめりや雑味が出てきてしまうのです。

 

なので昆布は水から入れて弱火にかけ、なるべく60℃前後の時間を長くとるのが最大限うま味を出すコツです。

ちなみに実験によると60℃で一時間保つと昆布からもっとも多くのうまみ成分が抽出できたとあります。

 

なかなか家庭ではそこまでは難しいですが、なるべくこれに近い状態を作ることで美味しい出汁が引けます。

 

あと、昆布は乾物なので水につけていきなり火にかけるのではなく

できれば30分ぐらいは水の中につけてから火にかけたほうが昆布が開いてうま味が出やすくなります。

 

鰹節の出汁が出る温度は85℃

一方、鰹節はもっと高温にしたときにうま味が出てきます。

その温度は85℃です。

 

なので、鰹節で出汁をとるときは一旦湯を沸かし

火を止めてから鰹節を鍋に入れます。

こうすることで100℃から少し温度が下がって至適温度に落ち着きます。

 

鰹節は薄く削ってあるのですぐに出汁が出ます(厚削りは別)。

5分も置けば出汁が引けるので、あとはこせばオーケーです。

 

ちなみに、開封した鰹節は冷凍庫で保管すると劣化が遅くなって香りが保たれます。

 

出汁の引き方解説付き 「基本の味噌汁の作り方」動画

以上をふまえて実際に昆布と鰹節を使いながら出汁を引いた動画がありますので

良かったらこちらもご参考にどうぞ。

 

まとめ

最近は天然の食材を刻んでパックにしたものが便利で使う方が増えています。

もちろんあれも便利で良いのですが、少し手間をかけて厳選した昆布と鰹節から出汁をとると

やっぱり美味しさが違います

 

出汁は日本料理の最大の特徴であり、基本を支えているものなので

日本人としてそのとり方ぐらいは知っておきたいです。ぜひ一度お試しください。

ブログ著者のプロフィールはこちらから

 

(参考)

出汁の神秘 – 伏木亨

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