食事によって受け取ることができるのは栄養だけじゃない

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こんにちは。管理栄養士の圓尾です。

 

体を健康に保つ上で、食事はとっても大切なもの。どうせ食べるなら体にいいものをとりたいですよね。

では、”体にいい食事”とは一体どんな食事なのでしょうか。

 

 

  • 炭水化物、たんぱく質、脂質のバランス
  • カロリーが適正
  • 野菜、果物がとれている
  • ビタミン、ミネラル、食物繊維など不足しやすい栄養素が充足されている
  • 活性酸素を除去するファイトケミカルが含まれている

 

これらはすべて食べ物の栄養素に注目した食事選びの基準です。

 

これはこれでいいと思いますが、今ここに、「誰がその食事を作っているのか」という視点を加えてみましょう。

 

たとえば、その食事に使われている野菜はどこの誰が、どんな気持ちで作ったものでしょうか。

 

農家さんが雨の日も風の日も畑に出て作物の手入れをし、「最高のものを食べてもらいたい」そう願いながら、農薬や肥料を使わずに野菜を育てるための苦労を何年も積み重ね、虫の駆除や雑草の草取りを手作業で行いながら、愛情たっぷりに育てられた野菜なのか。

 

それとも、外国人が”海の向こうのよく知らない人たち”が食べるためのものを安い賃金で働かされ、作業効率、生産コスト削減を最優先に農薬や肥料をたっぷり使用し、ただただ野菜という商品を出荷するためだけに育てられた野菜なのか。

 

もしくは、その料理を作っている人はどんな人でしょうか。

 

素材の味を最大限に引き立たせるため、仕入れにこだわり、下処理、切り方、火の入れ方、調味、盛り付け、それらの技術を完成させるために何年も何十年も研鑽を積み重ねて一皿一皿に命を込めている料理人なのか。

料理人ほどの技術はないし、毎日忙しくてかけられる時間も限られているけれども、大切な家族のことを一人ひとり思い浮かべながら愛情を込めて料理をする母親なのか。

高校生でも作られるように徹底的にマニュアル化され、メニューごとに教えられた分量の具材をただただ順番に従って処理し、一秒でも早く提供することを義務付けられたアルバイト店員なのか。

 

 

同じ量の同じ食材。

食品成分表で算出した栄養価に違いはありません。

でも・・・。

 

その食べ物が口に運ばれるまでに関わった、たくさんの人のいろんな気持ちがすべて込められています。

それは分析にかけても検出されないかもしれないけれど、食べた時に感じる温かさは確かにそこに存在しているのです。

 

人間の健康は体だけではなく、心も満たされていないと真の健康とは言えません。

毎日のことで、ついついおざなりになりがちな”食べる“という行為。

毎回は難しくても、たまにはちょっと立ち止まって、自分が食べているものについて思いを馳せると、見失ってはならない大切なものの存在に気づくのではないかと思うのです。

 

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