「野菜を一日350g食べましょう」っていうけど、難しくない?そしてその理由は?
インターネットで
「野菜一日350g」
と入力すると、
「野菜一日350g 無理」
という候補が出てきました笑。
そもそも、
なんで野菜は一日に350g食べたほうがいいんでしょうね。
今回はこの目標量が設定された理由と
その意味について
考えていきたいと思います。
「野菜を一日350g食べましょう」っていうけど、難しくない?そしてその理由は?
始まりは「健康日本21」
野菜一日350gのはじまりは、
厚生労働省が策定した
「健康日本21」
という指針です。
生活習慣病予防を主目的に
作られたこの指針の中で、
野菜は一日350g以上とることが望ましい
と決められました。
で、その理由としては
カリウム、抗酸化ビタミン、食物繊維を
十分量補うためには、
野菜が350gぐらい必要だ
とされています。
抗酸化ビタミンとは、
ビタミンA、C、Eのことで
よくビタミンACE(エース)と
呼ばれているビタミンたちのことですね。
たしかに
カリウムをとれば
余分なナトリウムが出ていって
高血圧予防になりますし、
抗酸化ビタミンをとれば
動脈硬化が防げるし、
食物繊維をとると
大腸がん予防や
糖尿病の防止にもつながるでしょう。
どれも健康を保つためには
大事な栄養素だといえます。
実際にとれているか?
では、
私たち日本人は実際に
一日に350gの野菜がとれているのでしょうか。
平成二十七年の
「国民健康栄養調査」によると、
日本人の平均野菜摂取量は
293.6g
はい、全然足りてません!
さらに20代だと
200gちょっとしかとれていません。
だからあらゆるところで
「もっと野菜を食べましょう」
と言われるわけですね。
350gの野菜ってどれぐらい?
では、そもそも
一日350gの野菜とはどれぐらいでしょうか。
ここではざっくりと
イメージしてみましょう。
まず野菜は
生の状態と熱を通した状態では
カサが違います。
当然、生のほうが
カサが大きいですよね。
これをふまえた上で、
仮に一日を三食とします。
生の野菜なら両手の手のひらの上に乗る量、
茹でたものなら片手の手のひらの上に乗る量、
これがそれぞれ一食分の量です。
この量を三食とると
だいたい350g分の野菜になります。
これ、なかなかの量ですよね。
ハッキリ言いますが、
僕この量とれてません笑。
僕の場合一日二食なので
なおさら350gなんて無理です。
この日の夕食なんて、野菜100gもないですよね。
でも、
「本当に野菜って一日350g食べないといけないの?」
って思うんです。
野菜だけじゃない!他の食べものにも栄養素は含まれている
昨日、
「お米でも栄養は補給できる」
という記事を書きました。
そしてお米だけでなく、
他の食べものにも
いろいろな栄養が含まれています。
野菜一日350gの根拠になっている栄養素。
カリウム、抗酸化ビタミン、食物繊維。
こういったものって、
大豆製品や海藻、
きのこや果物に
入ってるんです。
大豆なんかは
ビタミンEもカリウムも食物繊維も
すべて豊富に含んでいますし、
海藻には水溶性の食物繊維が、
きのこには食物繊維やカリウムが、
果物にはビタミンCに食物繊維、
カリウムも含まれています。
つまり、
別にがんばって野菜だけを
たくさん食べる必要はないのです。
それよりも僕がおすすめしたいのが、
「まごわやさしい」食事です。
こっちのほうが
より自然に無理なく実践でき、
しかも栄養のバランスも整います。
野菜一日350gを達成させるために
野菜ジュースばかり飲んでいても
咀嚼(そしゃく)もしないし、
胃腸も動かないです。
もちろん野菜を多くとることはいいことですし、
野菜ジュースで手軽に補うのも
健康のためには良いことだと思いますが、
野菜を一日350gとることが
至上命題みたいになるのは
何かズレていやしないか?と思います。
まとめ
ということで今回は、
野菜を一日に350g食べようと言われる理由と
その意味について考えてみました。
野菜の重さも大事ですが、
季節ごとの旬の野菜を食べること、
日本人の体質に合った調理法や調味料でいただくこと、
そんなことも意識しながら
日々の食事を考えていきましょう。