「太る」不安を撃退!血糖値を上げない低GI食のススメ
こんにちは!管理栄養士のみずとです。
今回は太ることについて書いてみようと思います。
「人はなぜ太るか」
その答えをご存知でしょうか。
太るメカニズムを知っていれば、それを避けることができます。
逆に誤って認識していると、太らないように努力しているつもりが、実は間違った努力だったということになってしまいます。
一生涯太らない体を手に入れようと思ったら、まず「なぜ太るか」を押さえておく必要があります。
人が太る仕組み
カロリー神話
摂取したカロリーが増えてしまうと太るのではないかと思っている方も多いかもしれませんが、これは間違いです。
これは、戦後の日本人の摂取カロリーの推移を見れば明らかです。
1946年、戦後すぐの日本人の一日の平均摂取カロリーは1903kcal.
その後上昇を続け、1970年が2210kcalでピークです。
その後は下降していき、2010年には1849kcalまで下がっています。
つまり、現代の日本人は食糧難で困っていた戦後すぐの日本人よりもカロリーを摂っていないのです。
しかし肥満の人は?
明らかに増えているわけですね。
現代では男性の約3割、女性の約2割が肥満で、日本人の4人に1人は肥満という状態になっています。
太るの原因がカロリーではないというのがこのデータからわかるかと思います。
犯人は糖質
では人が太る原因は何なのか。
それは、食べ物の中に含まれる糖質です。
糖質が体の中に入るとどうなるかを簡単に説明します。
1 糖質が吸収される
糖質は消化され、グルコースとなったものが腸から吸収され、血中に運ばれます。
これにより、血糖値が上昇します。
2 インスリンが分泌される
体はその上昇した血糖値を元に戻そうとする働きがあります。
血糖値の上昇を感知したすい臓からインスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌されます。
3 脂肪が合成される
このインスリンというホルモンには、血糖値を下げる働きとは別に、脂肪の合成を促す役割があります。
こうして脂肪が合成され、それがたまっていくと肥満になるのです。
GI値という考え方
インスリンは血糖値の上昇が大きいと、それだけたくさん分泌されます。
そうすると、体脂肪の合成もより盛んになります。
そして、この血糖値の上昇率は食べ物によって大きく変わってきます。
たんぱく質や脂質はほとんどまったくと言っていいほど血糖値を上昇させません。
ご飯、パン、麺、いも、砂糖などの炭水化物が血糖値を上昇させます。
ただ、その中でも食品によって血糖値の上がりやすいものと上がりにくいものがあります。
この食後の血糖値の上昇度合いを指標化したものがGI値(Glycemic Index)です。
GI値が高いものを食べると、それだけ血糖値が急激に大きく上昇するので、インスリンが大量に分泌され、脂肪の合成が促されます。
太らないように食べるには、なるべくGI値の低いものをとるのと、GI値を低く抑える工夫がポイントになってきます。
GI値を考えた食事
1 低GIのものを食べる
主食となる穀類、パン、麺類のGI値は以下のとおりです(100が最高)。
精白米・・・81
玄米・・・55
食パン・・・91
ライ麦パン・・・58
うどん・・・85
そば・・・54
これからわかる通り、精製された真っ白い食べ物よりも、未精製の茶色い食べ物の方が血糖値を上げにくいです。
2 食品の組み合わせ
GI値の高いものを食べる時は、一緒に食べるものの組み合わせによっても血糖値の上昇具合が変わってきます。
一緒に食物繊維の多いものを食べると、血糖値の上昇が抑えることができます。
食事に野菜、豆類、海藻類を取り入れましょう。
3 フルーツジュースよりも生のフルーツ
市販のフルーツジュースは食物繊維が取り除かれていますし、血糖値も上昇しやすいです。
生のフルーツであれば食物繊維はもちろん、ビタミンもたっぷりとることができます。
まとめ
炭水化物の過剰摂取は肥満につながります。
ただ、今巷で流行っている「低炭水化物ダイエット」のやりすぎには注意が必要です。
「インスリンを出さないために炭水化物を抜こう」というのはあまりオススメできません。
短期間で効率よく痩せるにはいいかもしれませんが、継続するのは不可能に近いですし、健康的にも問題があるのではないかと思います。
またそれについては改めて詳しく書きたいと思います。
同じ炭水化物をとるのであれば、低GI値の未精製のものをとるようにしましょう!
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