腸から浄化してキレイになる!栄養のプロが教える腸内環境改善の方法

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今日は人間の臓器の中でも大事な働きを担っている”腸”について書いてみます。

実は、健康や美容を考える上で、腸は見過ごせない存在です。

腸のコンディションを良好に保つことが健康・美容への第一歩になります。

 

腸について

栄養の吸収

食べ物を食べた後、栄養素はほぼすべてが腸で吸収されます。

胃は食べ物を一時ためておくところなので、胃がんなどで胃を取る人がいますが、それでも生きていくことはできます。

しかし、腸がなくなると、栄養が吸収できなくなるので、生きていくことはできません。

腸の内側の表面はニョロニョロした絨毛(じゅうもう)という突起に覆われています。

そして、その突起の表面をよく見ると、さらに細かい毛のような突起がびっしり並んでいます。

これにより、腸はその表面積を広くしていて、栄養をよりたくさん吸収できる構造になっています。

腸を切り開いて真平らに伸ばすと、200㎡、テニスコート1面分にもなります。

 

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腸は最大の免疫器官

腸には栄養の吸収以外に重要な働きがあります。

それが、”免疫器官としての働き“です。

免疫とは、病気の原因になる細菌やウイルスから体を守る機能のことです。

腸には体の免疫機能の実に60%が集まっています。

体を守る兵隊の6割が腸に集中しているわけです。

 

これはなぜかというと、

腸というのは、栄養を吸収する場所だというお話はすでにしました。

つまり、腸の中というのは体の中にありながら、実質、体の外の世界なのです。

外界と体の中をつなぐ場所、それが腸です。

しかし、それはともすると危険な場所であることを意味します。

体にとって必要な栄養素は体の中に取り入れたいのですが、病気の原因になるウイルスなどは入れたくない。

味方には入ってもらうが、敵には入ってほしくない。

その理由から、腸は免疫機能が発達しているのです。

腸内環境が悪くなると、免疫力が落ち、いろんな病気にかかりやすくなります。

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大腸がんの増加

そんな大事な腸ですが、日本人の腸は危機にさらされています。

日本人の死因の1位はガンですが、その中でも多いのが大腸がんなのです。

ガンによる死者数で、体の部位別でみると大腸がんは男性で三位、女性では一位です。

しかもこの大腸がんによる死者数は急増しており、1958年では5千人弱だったのが、2009年には4万3千人と、ここ50年で10倍弱も増えています

「大腸がん」と聞くと、肉食が多い欧米人に多そうなイメージですが、人口比で見ると、日本人の大腸がんの死亡率はドイツやフランスなどのヨーロッパ諸国と変わらないぐらいの水準にまで高くなっています。

アメリカに至っては、日本より大腸がんの死亡率は低いです。

アメリカでは日本とは逆に大腸がんの死亡率は低下しています。

では、なぜ日本でこれほどまで大腸がんが増え続けているのでしょうか。

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便秘

その原因の一つが便秘だといわれています。

その引き金が食生活の変化。

日本人は古来より実に1000年以上もの間、米や野菜を中心とした食生活を営んできました。

それがここたった50年で急激に欧米化してしまいました。

その変化の一つが肉食です。

肉食をすると、腸の中に悪玉の腸内細菌(ウェルシュ菌など)が増え、その細菌が作り出す体にとって好ましくない物質が腸から吸収され、さまざまな病気の原因になります。

国立がん研究センターは2011年に、「肉を多く食べる人は大腸がんのリスクが高まる」という研究結果を発表しています。⇒リンクはこちらから

日本人の腸は昔から消化に時間のかかる穀類や野菜を中心としてきた関係で、欧米人に比べ、腸が長くなったといいます。

そんな長い腸で便秘になると、それだけ毒素も吸収されやすくなります。

また、女性の場合は女性ホルモンの影響で水分が余計に吸収されるため、男性に比べて便秘になりやすいです。

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便秘を防ぐ

便秘を防ぐうえで効果があるのが”食物繊維の摂取”です。

実は食物繊維は今でこそその有益性が認められていますが、以前はいくらとってもエネルギーにならないということで不要なものとされていました。

しかし、今では体にとっていい働きをするということで、国も2000年から摂取目標量を設定しています。

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食物繊維足りてる?

日本人の食物繊維摂取量はこの60年で激減しています。

1947年に28g/日だったのが、2008年で14g/日と、半分になっています。

これも食の欧米化の影響です。

現在、国は男性19g/日、女性17g/日という摂取目標量を定めています。

しかし、これは現状として全然足りていないからという意味の、とりあえずの目標量で、本当は20g以上とったほうがいいという主張もされています。

食物繊維と死亡率の関係を見ると、確実に死亡率が低下したのは24g摂取したときだというデータもあるので、今の日本人の14gというのはまったく足りていません。

 

食物繊維の多い食べ物

食物繊維は野菜、きのこ、海藻、未精製の穀類に多く含まれています。

量を比べるために、「5gの食物繊維をとるためにはどれぐらい食べればいいのか」を紹介します。

野菜

ごぼう・・・100g(約1/2本)
枝豆・・・100g(45さや分)
ブロッコリー・・・100g
じゃがいも・・・350g(3個分)
にんじん・・・200g(2本分)

きのこ

しいたけ・・・130g(17本分)

海藻

乾燥わかめ・・・15g(わかめの味噌汁6杯分)
乾燥ひじき・・・12g(ひじきの煮物一皿分)

穀類

玄米・・・350g(お茶碗2杯分)
白米・・・1700g(お茶碗10杯分)
ライ麦パン・・・100g
食パン・・・200g(6枚切り4枚分)

 

食物繊維を補うのは大変

食物繊維の含有量が多いものでさえ、これだけ摂らないと一日20gはいかないです。

食事で摂れない分は、サプリメントで補うのもオススメです。

また、白米を玄米に変えるだけでも、同じ量で3倍の食物繊維がとれることになります。

ただ、食物繊維を摂り過ぎると鉄分の吸収が妨げられるおそれがあるので、貧血の方は注意が必要です。

様子を見ながら取り入れていきましょう。

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乳酸菌

乳酸菌をとって腸内環境を整えるのも有効です。

乳酸菌というと、ヨーグルトを思い浮かべる方が多いかと思いますが、味噌や醤油などには植物性の乳酸菌が含まれており、これらも腸の強い味方になります。

質のいいものを選びましょう。

 

美容にもうれしい効果が

女性には耳寄りな話ですが、腸内環境を整えると、健康だけでなく美容にもつながります

腸内環境が肌のコンディションに大きな影響を及ぼします。

“肌は内臓の鏡”と言われているぐらいなので、美容液などで外から働きかけるのと同時に、内側からもアプローチすると、さらに美肌になることができます。

逆に便秘になると、悪玉の腸内細菌が有害物質を産生し、それが吸収されて肌にも悪影響を及ぼすので気をつけましょう。

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 腸をケアしよう

今回の腸についてまとめてみました。

腸にとって良くない食生活をしていると、便秘になったり、腸内環境が悪化し、健康にも美容にも良くない結果を生みます。

ぜひ、体の中から健康に、キレイになりましょう。

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