「中国のここがスゴい!」中国3都市を回って発見した日本が見習いたいすばらしい健康食習慣3つ
こんにちは。
管理栄養士の圓尾(まるお)です。
5/6〜5/11まで、5泊6日で中国に出張に行ってきました。
中国のエステティシャンに対しての講義で、北京、武漢、上海の3都市を回ってきました。
中国へは以前上海に一度行ったことがあるのですが、それも仕事でしかも滞在期間が短かったので、現地の食事情を観察することができませんでした。
しかし、今回は割りと自由時間があったり、同行した中国人にいろいろと案内してもらったり、話を聴くことができ、食に関してたくさんの気づきがありました。
日本と中国の食事情を比べてみて、日本のほうがいいなと思う点もあれば、これは中国に見習いたいなと思うこともたくさんありました。
そこで今回は、実際に僕が中国に行って感じた、日本人が中国人に見習いたい食習慣を3つご紹介したいと思います。
中国3都市を回って発見した日本が中国に見習いたいすばらしい健康食習慣3つ
1、当たり前のように中国料理を食べている
中国人にとっては、中華料理が当たり前です。
日本の場合は「和食」という言葉があります。
「ごはん行こうか」
「何にしよう」
「和食にする?」
「いいね、和食にしよう」
と、こんな感じですよね。
街中にある飲食店も決して日本食のお店が多いわけではなく、
ハンバーガーショップ、イタリアン、フレンチ、ビストロ、パンケーキ、ラーメン、中華、韓国など、とにかくいろんな国の料理があります。
日本人にとって「ごはん」=「日本食」ではありません。
しかし、中国に行って感じたのは中国人にとっては「ごはん」=「中国料理」なのです。
日常が自国の料理で、海外の食事は非日常。
この感覚が日本と大きく異ると感じました。
空港のラウンジに行っても、選べる選択肢はほとんどが中国料理です。
炒飯、おかゆ、麺。
パンはほとんど置いていませんし、もちろんパスタやピザ、ハンバーガーはおろか、サラダすらありません。
こちらは武漢のホテルの朝食。
観光客が少なく、現地の人が利用することが多いホテルでは中国料理しか置いていません。
パンのかけらすら見当たりませんでした。
とても印象的だったのは、北京でとあるオフィスに伺ったときのことです。
お昼時で皆さん食事をとられていたのですが、一つの机を囲んで上司も部下も一緒に8人ぐらいが集まり、タッパーに入った中国料理(野菜のナムルみたいなもの)にみんなで箸をつっこみながら、左手には饅頭(肉まんの皮だけみたいなやつ)を持ち、むしゃむしゃすごい勢いで皆さん会話をしながら召し上がっていたのです。
日本で例えると、おむすびを片手に漬物を食べながらおむすびをほおばる、といったところでしょうか。
その姿がとても印象的で、「自分も混ざりたいなあ…」なんて思いながらしばらく呆然と眺めてしまいました。
日本でも一昔前まではこのように自国の食事が第一選択だったのでしょうが、いまではパンの消費量がごはんを上回るなど、完全に西洋化してしまいました。
自国の伝統食に勝る健康食はありません。
日本人ももっと伝統食を食べるべきなのです。
2、ファーストフードでも伝統食が注文できる
北京で簡単に朝食を済ませようということなり、ケンタッキーに行きました。
最初は「朝からコッテリだなあ…」と思ったのですが、行ってみてビックリ。
中国のケンタッキーでは、朝からおかゆが食べられるのです。
しかも、飲み物で豆乳まで用意されています。
「うわ〜〜〜、完全に日本負けた…」と思いました。
日本のファーストフード店でおむすびが選べるなんて、想像もできません。
モスバーガーにライスバーガーがあるのが関の山です。
もし日本のファーストフード店でおむすびがメニューにあったらビックリすることでしょう。
それが普通に中国で行われているということは、やはり中国人にとって自国の食事が当たり前という意識が根底にあるからだと思います。
中国のフードガイドピラミッド。日本では駒ですが、中国では中国の宮殿みたいなデザインになっているのがおもしろい。
日本のファーストフード店でもおむすびが注文できる。
そんな日が来るといいなあ…。
3、トランス脂肪酸量が表示されている
今年からアメリカで実質使用禁止になるトランス脂肪酸。
中国では使用は禁止されていないものの、表示がされています。
商品のラベルを見ると、反式脂肪酸(トランス脂肪酸量)を見て取ることができます。
こちらは中国の伝統的なお菓子ですが、しっかりとトランス脂肪酸が0だという表示があります。
ちなみに美味しいですが、口の中の水分が全部持っていかれてカラカラになります。
お店で見かけたチョコレートには100g当たり0.5gのトランス脂肪酸が入っているものもありました。
トランス脂肪酸の摂取上限は一日約2gですから、この表示を見ると、やはり買うのを躊躇します。
表示があることでトランス脂肪酸が入っているものを食べる機会は減らせるのです。
日本も早急に表示の導入を検討して実行してほしいものです。
まとめ
中国に行って、一番いいなと思った食習慣は、やはり自国の料理をきちんと食べていることです。
完全に西洋化された(そして現在も進行している)食事、和食離れの現状にため息が出ました。
一度変わってしまったこの状況をひっくり返すのは非常に難しいと思いますが、気づいた人から少しずつ、少しずつ状況を変えていくしかないです。
より日本食の普及、食育に力を注ごうという思いを改めて強くした中国滞在でした。
良いところは残しつつ、伸ばしつつ、他国を見て良いところは取り入れて、さらに豊かになれる食の状況を作っていきたいですね。
番外編
ここからは番外編ということで、食事を含め、中国で撮った写真を紹介していきます。
中国の航空会社の機内食。ここでもマーガリンではなく当然バターです。
本場北京の北京ダック。皮は砂糖で食べます。美味しすぎる!!ずるい!
豆苗みたいなものを炒めたもの。炒め方が全然違うのか、ただ炒めただけなのにメチャメチャ美味しい。
北京では羊肉をよく食べます。香辛料が効いてる!
なぜかお菓子を最初に食べる。日本で飲食店に行ってまず大福や羊羹は食べない。これも食文化の違い。
日本の羊羹よりだいず甘さ控え目です。「日本のお菓子は甘すぎる」と言っていました。
武漢の景色。「名前聞いたことあるかな?」ぐらいの都市だったのにこの発展具合…。中国の経済発展、おそるべし。
北京のホテル。高級ホテルを準備してくださいました。
いままで食べた小籠包の中でいちばん美味しい。中華料理は中国。
上海の夜景。映画「ブレードランナー」の世界です。近未来感が胸熱。
かたや反対側は古い西洋建築が並ぶ。昔西洋人が居住していた。このあたりは神戸に似ている。
ちなみに、講義の最初に参加者100人ぐらいに質問して、北京と武漢の人は神戸を知りませんでしたが、上海では神戸が知られていました。嬉しい!
もちもち蒸し饅頭。日本の酒饅頭に似て、酒粕の香りがして美味です。
これが美味しかった!パンみたいな感じなんだけど、ほのかに甘く、しょっぱい、ねぎが良い香りです。
これ日本で売ったら流行ると思うな。
こんなにうまい酢豚は食べたことがない!
「日本人は酢豚のパイナップルが嫌いな人が多い」と伝えると驚かれました。僕は大好きです。
牛肉のしゃぶしゃぶみたいなもの。美味しいのですが、激辛!!
見た目で辛さが判断できないので、中国料理は食べるときは注意が必要。
僕だけ汗かいてひいひい言いました。なんで中国の人はこれが平気なんだ?!
羽田近くの飛行機からの夜景。やっぱり日本がいちばんほっとする…。