ちゃんと出汁を引く人は食べすぎない太らない かつお出汁の効用とは
こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。
(初めての方はこちらをご覧ください)
この間、いろは食道という和食のイベントの準備をしている時に、
家でひたすらいろんな昆布や鰹節を使い、水を変えたりして出汁を引いて片っ端から試飲していたのですが、
(参考:【 実際にやってみた! 】元板前さんと出汁(昆布・鰹節)の味比べ)
その時に気付いたことがありました。
それは、
「あれ?何も食べてないのに、なんかお腹が満たされているぞ」
出汁には満腹感を高める効果が
そう、実は出汁には満腹感を高める効果があるのです。
京都大学の研究によると、
18〜29歳の男性にかつお節を飲んでもらったところ、水を飲んだグループと比べて、ほぼ全員で満腹感が上がったとの結果が出ています。
(参考:かつおだし 満腹感効果 習慣化で肥満防止の可能性 中日新聞)
さらに、かつお出汁と一緒に食事をとると、
食事が長く胃に留まり、腹持ちが良くなったという結果も出ています。
つまり、出汁を引き、出汁を使って味噌汁やお浸し、煮物を作って食事に加えると、
食べすぎを防いで、さらに食後の満腹感が持続し、間食をとることまで避けることができるのです。
子供の食育に関しても出汁は重要
さらに、ラットの実験では、
高脂肪・高砂糖食を与えたラットは、かつお出汁を嫌って避ける傾向があったとのこと。
つまり、ジャンクフードやジュース、お菓子など油や砂糖の多い食事を与え続けていると、
出汁の美味しさを感じられず、子供が和食を好まなくなる可能性を示唆しています。
子供の大好きなハンバーグやカレーライスも脂質は多めですから、
子供が喜ぶからといって、好きなものばかり与えていると、日本人としての繊細な味覚が育たなくなってしまいます。
そして、子供の時に形成された食習慣は大人になってからも尾を引くのです。
三つ子の魂百まで、です。
肥満予防、生活習慣病予防につながる和食
出汁を基本とする和食の家庭料理。
これを食生活の中心に据えることで、肥満を予防し、生活習慣病も予防してくれます。
僕もほぼ毎日出汁を引いています。
なかなか出汁を引くのが難しいという方も(本当は難しくないのですが…)、
せめて顆粒だしではなく、出汁パックを使えると良いですね。
きちんと出汁を引いて料理を作る。
たったこれだけのことで、健康に与える影響は大きいものになります。
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