甘酒も!納豆も!自宅で簡単に作れる醸し器「糀美人(マルコメ)」を栄養士が使ってみた
こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。
(初めてのかたは、こちらからどうぞ)
自宅で発酵食品を作る人が増えています。
僕もそうなのですが、発酵食品作るのって楽しいんですよね〜!
まるで生き物を育てているような、そんな感覚にもなります。
自分が作ったものなら安心して食べられますし、菌も元気です。
そして何よりも美味しい!
でも、ものによっては醸(かも)すのがちょっと難しい食べものもあります。
問題は温度管理で、なかなか適した温度に保つのが難しいのです。
そこで力を発揮してくれるのが今回ご紹介する醸し器、いわゆるヨーグルトメーカーです。
この醸し器さえあれば、失敗なしで簡単に何でも醸せる、夢の発酵生活が待っている……はず。
ということで、今回は醸し器の使い勝手をレポートしたいと思います。
甘酒も!納豆も!自宅で簡単に作れる醸し器「糀美人(マルコメ)」を栄養士が使ってみた
温度設定が一℃単位でできるスゴいやつ
今回購入したのは、お味噌で有名なマルコメさんが出している「糀美人」という機械。
温度設定は20〜55℃の間を1℃単位で、時間は48時間までタイマー設定ができます。
発酵は菌によって最適な温度が異なるので、この機能は超重要です。
炊飯器だとこれができないんですよね……。
早速甘酒を醸してみる!
これから苦楽を共にする醸し器を「醸助(かもすけ)」と名付けました。
まずは、日本の国菌であるアスペルギルス・オリゼー様の力で作る甘酒を仕込むことに。
まさに醸助の初陣を飾るに相応しい発酵食品です。
といっても、作り方は超絶簡単。
糀(今回は100g)に同量の水を加えてセットするだけ。
こいつを55℃で8時間発酵させます。
ちょっとドキドキしながら床につきました。
翌朝。
おそるおそる蓋を開けてみます。
おッ?!これは成功しているのか??
パクっ。
さじを使って一口食べてみると、「甘〜〜〜〜〜〜い!!」とスピードワゴン並に叫びたくなるほどのしっかりした甘さ。
これまで魔法瓶を使って仕込んでいた甘酒とはまったく甘味の強さが違います。
「これが麹菌のポテンシャル……」
やはり菌は一番仕事できる温度にしてあげることが肝要なのですね。
残りは料理にも使おう。
続いて納豆に挑んでみる
見事に初陣を飾った醸助。
次なるお相手は、日常的な発酵食品の代表格、納豆です。
「自分で納豆作るなんて、楽しすぎる!」
と、胸を踊らせながらまずは大豆を茹でるところから始めます。
大豆の茹で方
以下、納豆を茹でる簡単な手順です。
- 大豆はよく洗い、たっぷりの水に漬けて一晩たらふく水を飲ませる。
- 鍋で茹でる。途中アクを取りながら弱火で一時間ちょっと。途中水が少なくなってきたら適宜差し水(要は水を入れる)をする。
- 大豆を取り出して指で簡単に潰れるぐらいになったら頃合い。
納豆と一緒に醸し器に入れる
次に、市販の納豆をさじに一杯取り、大豆と混ぜます。
市販の納豆菌を繁殖させるわけですね。
これは大豆が熱いうちにやらないと雑菌が繁殖する要因になるんだとか。
納豆の場合は、45℃で24時間発酵させます。
納豆菌の場合は麹菌より低温で長い時間かかるようですね。
また、納豆菌は酸素がお好きとのことで、内蓋はせずにふきんをかぶせて中に酸素が入るようにします。
おッ!ちゃんと糸を引いてるゾ!
24時間後。
パカッ。
納豆ぽい!納豆ぽいゾ〜!
箸で混ぜてみると……
糸を引いてる!糸を引いてるゾ!
ちゃんと納豆になってました。スゲぇ。
このままだとアンモニア臭が強いだとかで、さらに冷蔵庫で一日寝かせて出来上がりです。
出来た納豆を食べてみました。
ちなみに、タレは醤油麹と亜麻仁油。薬味は刻みねぎと麻の実です。
「う、うまい……!!」
豆のうま味を感じます。
大豆が持つ力強い味が口の中一杯に広がっていきます。
これは手前味噌ならぬ”手前納豆“ですが、今まで食べたどの納豆より美味しかったです。
大豆から茹でたのと、種(たね)に使った市販の納豆が良かったのでしょうね。
まとめ
ということで、今回は発酵器の紹介をさせていただきました。
いや〜〜〜、これは良い買い物でした!
機械を使わずに自然に発酵させるのもいいんですけどね。
実際、僕も醤油麹や豆乳ヨーグルトなどは室温でじっくり発酵させています。
ただ、中には甘酒や納豆のように室温では発酵しないものがあるので、
その場合は文明の利器の力を借りた方が手軽に失敗なく美味しいものができあがります。
それにしても、家に発酵器があるなんていいですよね。
部屋の中にいろんな菌たちがいつもいるような、まさに「もやしもん」の世界です笑。