書評「なぜ水素で細胞から若返るのか」辻直樹
空前の水素ブームです。
「水素が良い!水素がスゴい!」の大合唱の中、僕自身は水素については判断を保留していました。
こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。
(はじめての方は、こちらからどうぞ)
さて、そんな僕が今回手に取ったのがこちらの一冊。
医師でもあり、一般社団法人「臨床水素治療研究会」の代表理事もされている筆者が、
水素についてつまびらかにしてくれたのが、この本です。
これを読んで、得体のしれなかった水素というものの正体が見えてきました。
それでは、紹介していきましょう。
書評「なぜ水素で細胞から若返るのか」辻直樹
水素はまだわかっていないことも多いが、副作用はない
水素には、病気を治す作用や、体内をリセットする力があるのか、いまのところ確証はありません。
(本書 3ページより)
「水素が病気を治す」
「水素でガンが治る」
「水素は美容に良い」
まことしやかにささやかれる水素の効能ですが、
“水素は決して万能薬ではない“と筆者は言い切ります。
しかし、水素に抗酸化作用があることは確かです。
そして水素は体内に入れても呼気からすぐに出てしまうので、副作用というようなものはありません。
加えて、本の中でも紹介されているように、水素に関するさまざまな研究が進められ、論文も発表されています。
雨後の筍のように、よくわからないスーパーフードには懐疑的な僕も、
「これならとりいれてみても悪くはないかも」と思いました。
水素は、悪玉活性酸素だけを除去する
副作用なく悪玉活性酸素だけを除去できるのは、現時点では「水素」だけだといわれています。
(本書 5ページより)
現代人にとって、細胞を酸化させる活性酸素は大きな問題です。
細胞が酸化すると、機能が低下し、病気や老化につながるからです。
しかも、現代人はストレス、電磁波、放射能、残留農薬、食品添加物など、
さまざまな活性酸素を発生させる要因と隣合わせの状況で日々を過ごしています。
現代人は、これまでの人類よりも活性酸素にさらされる環境に生きているわけです。
そこで、この活性酸素を除去するのが肝心になってきます。
活性酸素を除去する働きを持つファイトケミカルという、たくさんの種類の物質がありますが、
水素のスゴいのは、悪玉活性酸素だけを選択的に除去してくれることです。
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活性酸素の中には、体が殺菌などに利用できるなどの良い働きをするものもありますが、
水素はこの善玉活性酸素は攻撃せずに、悪玉活性酸素だけを消し去ってくれるのです。
水素はどうとるのが良いのか
皮膚で起こる「炎症」には外用薬を使い、筋肉の痛みや「炎症」には局部注射を、身体全体のコンディションを整えるためには点滴といったように、作用させたい場所や症状に合わせて「水素」の使用方法を変えることで、より効果的に治療することができる可能性があるのです。
(本書 6ページ)
この有用な水素を取り入れる方法はさまざまです。
上記引用部分で紹介されている方法は、専門のクリニックにいく必要がある方法が多いですが、
手軽なところだと、水素水や錠剤の水素カプセルでしょう。
水素水に関しては、濃度や容器の問題がネット上でもよく話題になっていて、どうも釈然としません。
この中で、僕は水素カプセルが良いのではないかと考えています。
本書でも紹介されているように、”水素カプセルはお腹のなかである程度の時間、水素を発生させ続ける“とのことで、
“ゆっくりジワジワ”効果を発揮してくれるようです。
水素水は本当に水素が摂取できているのか、不透明な部分があるので、それなら錠剤の方が良いのではないかと思います。
まとめ
この本を通して、水素に対する印象が一変しました。
水素カプセルを飲んでみようかなと思っています。
とにかく、現代人にとって活性酸素対策は重要です。
そのための方法は多いに越したことはないですし、
副作用がない(本当にないのか少し疑問は残りますが)というのも良い点です。
一部の人たちによって水素が過剰に宣伝されたり、
質の悪い水素商品が出回って、いたずらに水素の評判を下げてしまっていることは残念です。
正しい水素の知識を身につけたいという方は、ぜひ本書を手にお取りください。