今週の”soregashi弁当” Vol.6
こんにちは。管理栄養士の圓尾です。
ここのところ、普段から着物で過ごすようになりました。
たまに様々な事情から洋服を着る日もありますが、可能な限り着物で過ごしています。
着物の着心地があまりに良すぎて、最近では洋服を着るのが憂鬱なほどになってしまいました笑。
食べものと同じで、日本人には日本人に合った衣服というものがあるのでしょうね。
さて、今回も七日分のsoregashi弁当をご紹介いたします。
こだわりポイントも書いていきますので、皆さんのお弁当作りに少しでも活かしてもらえると幸いです。
七日分のsoregashi弁当
十一月二十八日(土)
- 牛肉の時雨煮
- 人参と薩摩芋の煮物
- 大根の醤油漬け
ごはんの上は、人からもらった手作りのちりめんじゃこ山椒。
山椒の香りって、子供の頃嫌いだったけど、今では大好き。
より深く食べものを味わえると考えると、大人になるって素晴らしいことですね。
十一月二十九日(日)
- 鮭の醤油麹焼き
- 蓮根と人参のきんぴら
- かぶの酢漬け
塩味、甘味、酸味を揃えてみた。
麹につけて焼くと焦げやすい。
焦げを食べるとガンになるというが、少量をたまになら影響なし。
思い込むことが大事。気にし過ぎが一番の毒なり。
十一月三十日(月)
- 牛肉の時雨煮
- 薩摩芋の人参の煮物
- 金時豆
この日から下に手ぬぐいを敷いてみた。
手ぬぐいは安いものでは一枚五百円で手に入るから、気軽に買えて楽しい。
この柄は市松模様といって、昔の歌舞伎役者が好んでいた柄らしい。
こういう物語のある柄が入った小物を一つ持つだけでも、人生は彩りを増すのだ。
十二月四日(金)
- 玉子焼き
- 蓮根と人参のきんぴら
- きのこの当座煮
今日の手ぬぐいは、毘沙門亀甲(びしゃもんきっこう)柄。
戦勝、必勝の神様、毘沙門天(びしゃもんてん)の鎧(よろい)の柄だそう。
玉子焼きが綺麗に焼けたなら、その日はすでに一勝だ。
十二月五日(土)
- 豚肉とじゃがいもの味噌炒め
- 紅白なます
- きのこの当座煮
豚肉とじゃがいものの味噌炒め、甘辛くて最強にごはんに合う。感動。
今日の手ぬぐいは麻の葉。
麻は成長が早く、まっすぐ伸びるとのことから、子供の産着にも使われたとか。
僕もまだまだ成長の途中だ。
十二月九日(水)
- 鰯の蒲焼き
- 五目豆
- きのこの当座煮
- 大根の醤油漬け
魚の蒲焼きは、小麦粉をまぶすのか、片栗粉をまぶすのかによって食味が変わる。
僕は片栗粉のしっとり感も好きだ。
この日はいつもお弁当箱を包んでいる風呂敷を下に敷いてみた。
模様は矢絣(やがすり)。
一旦放たれたら戻ってこない、つまり結婚した女性が出戻ってこないという願いを込めて女学生にも人気の柄だったそう。
十二月十三日(日)
- 鮪の佃煮
- 高野豆腐の含め煮
- 里芋と茄子と鶏そぼろのうま煮
味のしみた高野豆腐の美味しさよ。
下の手ぬぐいは青海波(せいがいは)。
耐えることなく押し寄せる波は、未来永劫への願いから。
向きは逆の方が美しいかもしれないが、善きものが自分に向かって押し寄せるということで、これもまた良し。
まとめ
弁当、和食、手ぬぐい、風呂敷、着物。
かつての日本人たちが長年をかけて培った文化を謳歌できる幸せ。
身体だけでなく、心までも健康に豊かになっていきます。
次回からはぜひ、手ぬぐいの柄にもご注目くださいませ。
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