ファスティングは断食中よりもその後の食事が大事
こんにちは。管理栄養士の圓尾です。
ファスティングというと、どうしても断食することに目が行きがちですが、実はそれ以上に大事とも言えるのが、断食を終えた後の”復食期間”です。
この復食期間をどう過ごすかによってファスティングの効果は何倍にもなり、はたまた過ごし方を誤ると水の泡にもなりかねません。
今回はファスティング後の復食期間の過ごし方をお話します。
ファスティングは断食の後が大事
断食をした時、体の中では何が起こっているか
断食の期間にもよりますが、たとえ三日間でもファスティングをすると、その直後の消化機能は通常に比べて低下しています。
ファスティングの後にいきなり通常の食事をとることは、いわばウォーミングアップせずにスポーツの試合に臨むようなもので、体に大きな負担をかけることになります。
また、腸内環境を決めている腸内細菌は通常100兆個いると言われていますが、善玉も悪玉も含め、ファスティング後はその数が100万分の1にまで激減することがわかっています。
これにより、それまでの腸内細菌が一旦リセットされるのですが、その後に腸内細菌が良くなるか悪くなるかは、ファスティング後の食事によって左右されます。
復食の注意点
では、ファスティング後の食事で気をつけるべき点は何でしょうか。
暴飲暴食が言語道断なのは当然ですが、特に糖質や脂質の吸収が高まっているため、これらのとりすぎには注意です。消化に負担をかけることにもつながります。
ファスティング明けのまず最初の食事はお粥か重湯。お粥を食べる場合も、よく噛んで少量だけ食べるようにしましょう。
そして徐々に味噌汁やスープなどを加えていき、二日目からは野菜を中心に固形物を増やしていきます。
腸内環境を整えるために乳酸菌の摂取もポイント。
特に納豆や漬け物(糠漬け)などの植物性乳酸菌がオススメです。
それでも量は普段の半分が限度なので、お腹が動いて食欲が出始めてもここはグッと我慢です。
良質なものをとりましょう
ファスティングをしてデトックスされた、体の中はキレイな状態になっています。
せっかくキレイになった体に食品添加物や農薬がついた野菜などは入れたくありません。
気にしすぎる必要はありませんが、この機会に調味料を見なおしたり、オーガニックの野菜を購入するようにしてみましょう。
さらに、脂肪も分解されているため、油の質にもこだわりたいところ。
安価なサラダ油は原料が遺伝子組換えだったり、製造過程がイマイチなものもあるため、材料や製法がきちんとしているものを選びましょう。
(参考: あなたの知らない遺伝子組換え食品の真実)
また、この機会に積極的にオメガ3の油をとることもオススメ。
亜麻仁油やえごま油などを加熱せずに摂取するといいです。
ただし、とるのは復食期間が終わってからにしましょう。
まとめ
今回はファスティング後の復食の大切さをお話しました。
せっかくファスティングしたならより効果を上げ、得た効果を長持ちさせたいものです。
そのためにはファスティング中だけではなく、その後の食事も込みでファスティングを組み立てるようにしましょう。
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