食中毒予防のために家庭できること 知っておきたい対策五つ
食中毒の対策、やってますか?
食中毒の中でも腸管出血性大腸菌(O-157)やカンピロバクター、サルモネラなどの細菌による食中毒は、
六月にピークを迎えて八月頃までに多く起きています。
「なんとなく夏場は怖い」という印象はあっても、
「具体的にどうすれば防ぐことができるのか」と聞かれると自信がないという方もいるかと思います。
そこで今回は、食中毒予防のためにできる対策を五つ紹介したいと思います。
(初めての方は、こちらからどうぞ)
食中毒予防のために家庭でできる対策五つ
食中毒予防の原則は三つあります。
それが、「つけない」「増やさない」「やっつける」です。
食中毒というのは、食べものに原因となる細菌やウイルスがついて、それを食べることにより体内へ侵入して発生します。
なので、まずは食べものに原因菌をつけないこと、そして食べものの中で菌を増やさないこと、さらには食べものの中の菌を殺すことが大事です。
では、そのためにできる具体的な対策を見ていきましょう。
一、【 つけない 】しっかり手を洗う
まず基本となるのが、手洗いです。
料理をする時、食事をする時、僕たちは手を使います。
その手に細菌がついていると、食べものにもついてしまうので、それを防ぐために手を洗います。
外から帰った時、食事をする前はもちろんのこと、
料理をしている時に生の魚や肉を触った後や、お手洗いに立った後なども忘れずに手を洗うようにしましょう。
二、【 つけない 】まな板、包丁を清潔に保つ
料理をする際の調理器具からも、細菌が食べものについてしまうことがあります。
生の魚や肉を切った後は包丁もまな板も一度洗ってから、続きの調理をしましょう。
また、加熱せずに食べる野菜などは先に切っておくのも良いです。
生の肉や魚にはもとから細菌が付着していることが多いので、
調理が終わった後は洗うだけでなく、熱湯消毒や台所用の殺菌剤を使って菌をやっつけておくことも忘れないようにします。
三、【 増やさない 】買い物から帰ったら食べものをすぐに冷蔵庫に入れる
ほとんどの細菌は、温度が十度以下になると増殖の速度が緩慢になります。
さらに、マイナス十五度以下になると、増殖が止まります。
そして、三十五度〜四十度の温度帯でもっとも活発に増殖が起きます。
よって、要冷蔵の食べものは家に帰ったらなるべく早く冷蔵庫に入れることが大事です。
また、食料品の買い物をした後はなるべく早く家に帰るようにし、
外の高い気温の中を長い時間持ち歩かないようにします。
冷蔵庫の中を詰め込み過ぎると、庫内の温度が十分に下がらないことがあるので、
日頃から冷蔵庫の中を整理することも習慣にしたいです。
四、【 やっつける 】食べものにしっかりと火を通す
ほとんどの細菌は熱を加えると死滅します。
特に肉は中までしっかりと火を通し、生焼けにならないようにすることが大事です。
この季節はいつも以上に細菌が増えてしまっている可能性があるので、他の季節より意識して火を通すようにしましょう。
先ほどお話したように、細菌は十度以下の冷蔵庫でもゆっくりと増殖していきますので、
冷蔵していれば大丈夫というのではなく、なるべく新鮮なうちに調理して食べるようにします。
五、【 やっつける 】日本の薬味を活用する
前回、記事でもご紹介しましたが、日本には古くから活用されてきたさまざまな薬味があります。
刺し身についてくる、わさびやしょうが、大根のつまなどはすべて、食あたりの防止に一役買ってくれます。
過信は禁物ですが、栄養をとることにもつながるので、たっぷりと使いたいところです。
まとめ
以上のような対策を講じることで、家庭での食中毒はかなりの部分予防できると思います。
しかし、実際に起きている食中毒の六割以上は飲食店で発生しているので、
家庭だけでなく、外での食事にも気をつけることを忘れてはいけません。
また、普段から身体の状態、特に腸内環境を良好に保ち、
ちょっとぐらい食中毒菌が入っても立ち向かえる身体にしておけば、危険性はグッと下がりますよ。
【 参考 】