日本の食の良さ、再発見 満員御礼!第一回「厨 KURIYA」開催しました
「日本人が一番日本のことを知らない」
それは、食にも当てはまります。
そんな日本の食の良さを体験し、見つめなおすイベント「厨 KURIYA」がスタートしました。
厨 KURIYA
第一回目のテーマ
記念すべき第一回目のテーマは「出汁とごはん」。
日本食を語る上で、ベースとなる出汁と、主食であるお米は欠かせません。
今回のイベントでは、鰹節問屋タイコウの稲葉社長を特別ゲストにお招きし、
鰹節と出汁のとり方の教室をしていただきました。
また、ごはんはお米マイスターが厳選したお米を扱っているふなくぼさんから手に入れた異なった特徴を持ったコシヒカリとササニシキの2種を土鍋で炊いてご提供しました。
鰹節の深み
タイコウさんでは、鹿児島の枕崎で鰹の一本釣りをしている漁師さんから手に入れた鰹を使った鰹節のみを販売しています。
現在、鰹節に使われる鰹のほぼすべてが巻き網漁なのですが、巻き網で捕れた鰹はうまみの成分がうまく出ず、うまみの少ない、酸っぱい出汁しかとれません。
コストはかかるのですが、一本釣りの鰹で作った鰹節はまったく質が違います。
鰹節をカンナで削って鰹節にして出汁をとるわけですが、
削って30分もすると酸化してしまい、味が変わってくるそうです。
なので、本当に美味しいものを出す和食料理屋では、「お客さんの顔を見てから鰹節を削れ」と言われます。
逆に、鰹節ではなく、すでに削ってある削り節を仕入れて出汁をとっている料理屋さんは本物とは言えません。
【 参考 】本物の出汁の味を堪能する! “幻の”一本釣りの鰹節とは
イベントでは、タイコウさんにカンナをご持参いただき、参加者さん全員で鰹節を削りました。
プロはすいすいとリズムより削れるのですが、初めてやると鰹節を刃に当てる角度だったり、力の入れ加減が難しいです。
削りたての削り節で出汁をとって飲んでもらいましたが、会場からは「おお〜〜〜っ!!」と驚きの声が。
出汁だけなのに十分香りがよくて、旨味があり、酸味もまったくありません。
これが本物の実力です。
香りの良さに思わずにんまり。
炊きたて土鍋ごはん
ごはんも品種によって全然味や食感が違います。
コシヒカリはもっちりとしていて、甘みが強く感じられます。
それに対してササニシキはもっちり感は少なく、味もあっさりとしています。
最近はもっちりしていて甘みの強い品種が人気のようですが、ずっと食べていると飽きることも多いため、
いろいろと品種を変えて変化を楽しむのもいいですよね。
最近は電気釜もいいものが出ていますが、土鍋ごはんも風情があっていいものです。
今度は電気釜と土鍋ごはんを比べてみてもおもしろいですね。
ごはんのおともたち。
ぬか漬けも自家製でつけました。梅干しも塩だけの無添加。
ごま塩の塩は天日塩です。
小絹揚げの上のゆず味噌は僕が作りました。香りが最高。
福島と神戸の地ビール。出汁に合う甲州ワイン。日本酒は新進気鋭の蔵元さんの新政。
心の豊かさを感じよう
日本の食文化は知れば知るほど奥が深い。
伊達に世界遺産に登録されていません。
その奥深さを知ったとき、心が満たされていきます。
そして日本人であることに誇りを持ちます。
日常でなかなか本物の日本の食を感じる機会は少なくなりましたが、
これからも厨 KURIYAでは、参加者の方に本物の日本の食に触れてもらう場を提供していきます。
この輪がどんどん広がっていきますように。
2月は、和菓子です。