牛乳の代わりは豆乳だけじゃない!お米からできたライスミルクがスゴイ
こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。
(初めてのかたは、こちらからどうぞ)
健康志向のかたで、牛乳の代わりに豆乳を飲んだり料理に使っている人は多いと思います。
でも、牛乳の代用品は豆乳だけではありません。
今回ご紹介したいのがお米から作ったライスミルク(米乳)です。
豆乳よりクセのない味わいでさらっとして飲みやすいのも特徴です。
牛乳の代わりは豆乳だけじゃない!お米からできたライスミルクがスゴイ
ライスミルクとは?
ライスミルクとは、もともと欧米を中心に飲まれていたようで、
日本に入ってきたのは実はここ数年とごく最近のこと。
Wikipediaのライスミルクのページによると、2013年に初めて国産のライスミルクが発売されたようです。
そして現在でも主に出回っている国産ライスミルクは数社しか作っていない模様。
ベルギー産のオーガニックライスミルク(右)
スーパーに売られているものも、海外産が多いですね。
しかし、国産と海外産では作り方や原材料に違いが見られるようで、
海外産のものは原材料に油や食塩を使っているものが多いです。
それに対して国産のものは米と水だけのシンプルなものがほとんど。
ライスミルクはそれだけだとさらさらしてあっさりしているので、海外の人は油や塩で味とコクを出しているのでしょうか。
このように、こちらのベルギー産のライスミルクには有機ひまわり油と食塩が使われています。
まあ、といっても栄養成分を見ると100ml当たりの脂質はごくわずかですし、
ナトリウム量も微量なので食塩も気になるほどではないです。
それに対して、国産のものは米と水だけを原料に使っているものが多いです。
作り方としては、お米を粉末にしたところに水を加え、濾過したものがライスミルクなのですが、
これも国産のものはちょっと作り方が違っていて、そこに酵素を加えてお米のデンプンを分解して甘みを出しているものが多いようです。
一口にライスミルクといっても、いろんな作り方や原料の違いがあるようですね。
あの”獺祭”のライスミルクがあったのが飲んでみた!
日本にとどまらず、世界中で人気を博している日本酒「獺祭(だっさい)」。
なんと、その獺祭の蔵元が今年の秋にライスミルクを発売しています。
しかもこの獺祭のライスミルク、無駄を無くすという考え方で作られており、
日本酒を作り際に酒米を精米して出た糠から作ったライスミルクだとのこと。なんて素敵なんでしょう。
ということで、近くの酒屋で売っていたこの獺祭のライスミルクを早速買って味わってみました。
油などは加えていませんが、結構コクがあります。
そしてお米の香りが良く、とても口当たりの良い味わいで美味しかったです!
栄養的な特徴は?
ライスミルクは玄米から作られることが多いようです。
となると、糠(ぬか)層に含まれているビタミンやミネラルがライスミルクにも入っているはずです。
また、甘みも砂糖でつけたものではないので自然な甘みですし、
お米のでんぷんを酵素分解する際に生じたオリゴ糖は腸内の善玉菌のエサとなる働きがあります。美容にも良い影響がありますね。
さらにはお米の糠層には、γ-オリザノールやトコトリエノールといったファイトケミカルス(抗酸化成分)も含まれいてるので、
活性酸素を打ち消して細胞の一つひとつが健康になるのを手助けしてくれます。
豆乳と比較すると、タンパク質がやや少ない(豆乳: 3.6g、米乳: 1.3g いずれも100g当たり)です。
豆乳ヨーグルトみたいに米乳ヨーグルトが作れるかどうか微妙なところですね。でもこれも実験してみようと思います。
豆乳にはライスミルクにはないイソフラボンやレシチンなどの栄養素も入っていますので、
どちらが良いというよりかは両方併用するのがおすすめです。結構味わいも違いますし。
まとめ
ということで、今回はお米から作ったライスミルクについてご紹介いたしました。
そのまま飲んでも良し、牛乳の代わりに料理に使うも良しのライスミルク、ぜひ一度お試しくださいね。