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  • サプリメントは必要?食事だけで栄養をとることは可能か

    サプリメントは必要?食事だけで栄養をとることは可能か

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    こんにちは。管理栄養士の圓尾です。

    サプリメントは必要かどうかというのはよく議論になるトピックですが、僕の立場はサプリメント賛成です。

    かといって、サプリメントをとれば必ずしも健康に近づけるわけではありません。

    今回は僕のサプリメントに対する考え方を書いてみたいと思います。

     

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    サプリメントをとることは必要?

    どのレベルの健康を目指すのか

    まず大前提として、サプリメントをとらないと健康になれないということではありません。

    ただ、サプリメントをとった方がより健康になれるということを伝えたいのです。

    サプリメントはいわば、”安全なドーピング”と言えます。

     

    たとえば、100m走を10秒台で走ろうというのは(もちろん誰しもが可能なことではありませんが)、トレーニングを重ねれば人類にとって到達することは不可能ではありません。

    しかし、9秒を切ろうとなると、これは努力の問題ではなく、能力的に普通の手段を取っていたのでは到底不可能。それを可能にするのがドーピングです。

     

    サプリメントもこれと同じで、一般的な健康のレベルであれば食事だけで可能ですが、それ以上の健康、若々しいアンチエイジングも含めた高いレベルの健康となるとサプリメントなしではなかなか難しくなります。

     

    野菜中の栄養素が減っている

    その理由としてまず一つ目は、一昔前に比べて、野菜中の栄養素が減っていることが指摘されています。

    化学的な農法の広がりにより、土壌中のミネラルが減少し、効率的な農業の追求で、早く作物を成長させるために野菜が十分に栄養を吸収できる時間がないのです。

    いくら意識して野菜を多くとるようにしても、野菜の中の栄養素そのものが減ってしまっているため、十分な栄養をとろうと思ったら大変な量の野菜を食べる必要が生じてしまいます。

     

    理想論を振りかざしても限界がある

    「食事でしっかり必要な栄養素をとりましょう」

    もちろん、それができればそれに越したことはないのですが、忙しい現代社会を生きる人たち全員にそれを強いるのは、どだい無理があります。

     

    自炊派の人は栄養バランスを考えた献立を立て、買い物をして食材を入手し、時間をかけて毎日料理ができる人ばかりではないですし、

    外食・中食派の人も、今の日本に日々の必要な栄養素をまかなえるような外食環境が整っているかというとはなはだ疑問です。

     

    栄養士として、日々の食生活を良好な状態に保つ努力の必要性は声を大にして伝えたいところですが、それに固執してサプリメントを頭ごなしに否定するのは本質からズレると思っています。

     

    サプリメントを取り入れる際の注意点

    このように、僕の立場としてはサプリメント大賛成ですし、僕もサプリメントは利用しています。

    しかし、同時に考えないといけないのはその活用法。これが非常に難しい。

     

    サプリメントの品質は本当にピンきりですし、使い方を間違うと逆効果になってしまいます。

    品質を見極める上でまずわかりやすいのが価格で、残念ながら安くて良いものはないと思ったほうが妥当です。

    効果を試す目安としては、2〜3ヶ月続けてみて効果を実感できないようでしたら飲み続ける価値はないかもしれません。

     

    まとめ

    僕が言いたかったのは、別に「食事だけで健康に」って考えに固執しなくてもいいんじゃない?サプリメントの利点も取り入れて健康を考えればいいじゃんってことです。

    ただし、当然ですが、食生活面の問題が大きい場合にはサプリメントをとることより今の食生活を改善することのほうが健康に寄与する度合いは大きいので、何をするべきかの優先順位をまず考えることが大切です。

     

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  • 一万円の飛行機チケットは安いか

    一万円の飛行機チケットは安いか

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    「ただ病気でないだけでなく、常にハツラツとして元気モリモリ、疲れ知らずで頭脳もキレキレ」

    そんな体を手に入れることは、誰もが願うところです。

    そして、そのためには食が欠かせません。なぜなら、僕たちの体は食べもの(栄養)からできているからです。

     

    しかし、その願いがあっても、具体的に食事を改善しましょうという段になるとなかなかできない人も多いです。

    「めんどうくさい」「何をすればいいのかわからない」といった理由とともにあげられるものが「お金がかかる」というもの。

    今回はこの健康とお金の考え方について私見を書いていきたいと思います。

     

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    健康になるためにはお金がかかるのか

    出費の考え方

    「1000円です」

     

    これが高いか安いかというのはそのものの価値によって判断されます。

    500mlの水が1000円すると「高い」と感じるでしょうし、ディズニーのチケットが1000円だと「安い」と感じるかもしれません。

    このように、「高い」「安い」という感覚は金額の絶対値で決まるものではありません。

     

    人によってひと月に自由に使える金額はある程度決まっています。

    その中から何にどれだけ使うかを選択し、それに見合った商品やサービス、体験を受け取っています。

    お金の使い方はその人の考え方を如実に反映しています。

     

    たとえば同じ3000円でも飲み会に使うのか、ためになる本を買うのか。

    収入が決まっていると仮定すると、何かにお金を使うということは、他の何かに使えなくなることを意味します。

    僕たちは自分の中で優先度をつけ、意思決定しお金を使っているということです。

     

     

    健康の価値

    健康のためにお金を使うということ。

    農薬を使わずに栽培された野菜や果物、添加物など余計なものを使わずに伝統的な製法で職人さんが手間暇かけてつくった醤油。

    健康のためにサプリメントを買うこと、健康に関しての本を買って勉強すること、健康の専門家のセミナーに参加して話を聞くこと。

     

    すべてお金がかかります。

    それを高いと思うかどうか、これはさきほどの例にあげたように、そのものに対して価値を感じているかどうかです。

     

    他の支出に優先して健康に余分にお金を払う価値を考えてみましょう。

    日本人は毎年、ガンも含めると約3人に2人は食事が関係している病気で亡くなっています。

    これにより寿命をまっとうできないということだけでなく、医療機関にかかるお金がかかってきます。

     

    通院費、治療費、薬代。

    これを何年も、ともすると何十年も払わされ続けることになります。

    これが若い時から健康について最低限学び、食事に気をつけていれば払わなくてよくなる可能性がグンと高まります。

    つまり、今お金を使うことによって将来の出費が減ります。

     

    もちろん、お金だけでなく、QOL(生活の質)が低下せず、最後まで人生を謳歌できることは言わずもがなです。

     

    値段の裏に隠された理由

    値段の奥に隠されている理由に思いを馳せましょう。

     

    「なぜ、より高い値段がつけられているのか」

    いえ、違います。

     

    「なぜ、そんな安い値段で売られているのか」と捉えるべきなのです。

    いいものが高いのではなく、そうでないものが安すぎるのです。

    そしてその理由を知ることから、価値の転換は始まります。

     

    わかりやすくするために、ちょっとした喩え話をしたいと思います。

    ハワイに行きたいな〜と思っている時に、成田発ハワイ着の飛行機のチケットが一万円で売られていたらどうしますか?

    「わ〜、安い!すっごいお得〜。ラッキー」

    と喜んで買いますか?

    それとも、「え?一万円?!いくらなんでも安すぎるぞ・・・。あやしい」と、その値段の裏にあるものを考えますか?

     

    「あの〜、このチケットどうしてこんなに安いのですか?」

    旅行代理店に電話で聞いてみました。

    「あ、これはですね。新しい格安航空会社のチケットなのです。こちらの航空会社では従来より機体に使う材質を少なく、そして強度は落ちますが、安価なリサクル素材を使っております。また、機体の整備にあたる人員を削減し、整備の頻度を減らすことにより、人件費を極限まで削減しております。そのような企業努力によって、低価格を実現しております」

     

    いくら安いといっても、そんな飛行機に自分の命を預けられますか?

    でも、これと同じようなことが食の世界に起きているのです。

    大げさでも誇張でもありません。

    もし、この話を大げさだと感じたら黄色信号です。

    自分の中で健康に対する価値が低いか、食の健康への貢献度を過小評価している可能性があります。

     

    もちろん、お金をかければ健康になれるわけではありません。

    そうではなく、健康に対して正当なお金を払っていない人が多いのです。

    食費ってそんなに安く済ませていいものですか?

    命の値段はそんなに安いのですか?

     

    中には本当に苦しい生活をしている方もいらっしゃるでしょう。

    しかし、ほとんどの人は健康を意識した食事をする、栄養状態を整えるうえで必要なお金は捻出できるはずです。

     

    選択によって人生は変わる

    最終的にどういう選択をするかは各自の自由です。

    しかし、十分な情報がある上での選択と、限られた情報の下での選択は違ったものになります。

     

    ちょっとしたきっかけで人は変わります。

    人を変えることはできませんが、変えるきっかけを提供することはできます。

    そんなわけで、僕は今日も「健康になるとこんなに人生楽しくなるんだよ〜!」って大声で叫び続けていきます。

     

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  • 食育としてのファスティング? 予防医療につながる理由とは

    食育としてのファスティング? 予防医療につながる理由とは

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    こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    (はじめての方はこちらからどうぞ)

     

    「ファスティング」というと、まだまだ”ダイエット法“、つまり痩せるための健康法というイメージが強いですが、

    僕は痩せる人を増やしたくてファスティングの活動をしているわけではありません。

     

    ではファスティングのどこに魅力を感じているかというと、

    ズバリ食育につながると考えているからです。

     

     

    僕が所属している協会、”分子整合医学美容食育協会“にも「食育」の二文字が入っています。

    (参考:ファスティングマイスター資格とは?)

     

    食育とは、食べることの教育。

    つまり、体と心の健康に直結する”食”を正しく選択できる力と術のことです。

     

    今回はファスティングがどう食育につながるというお話をしたいと思います。

     

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    食育としてのファスティングとは

     

    1.味覚が正常化される

    ファスティングを体験すると、味覚の変化を実感する人が多くいます。

     

    たとえば、それまでカップラーメンを常食していた人が、

    ファスティングを経てパタリとカップラーメンを食べなくなったり、脂っこいものを選ばなくなったりします。

    (参考:実際にファスティングした方の感想)

     

    実際、僕も昔は甘いものが大好きで、メロンパンを週に3回以上食べていたこともありますが、

    今では最後に食べたのがいつだったか覚えてないぐらいです。

     

     

    ファスティングをすると、体のすべての細胞の新陳代謝が活性化されますが、

    中でも味を感じる舌の上の味蕾細胞はターンオーバーが早く、ファスティングを終える頃には新品同様に。

     

    味覚を伝える神経細胞もリニューアルされ、感覚が鋭くなって体の声が聞こえるようになり、

    本当に体が必要としているものがわかるようになります。

     

    2.自分の体は自分で変えられるということがわかる

    ファスティングをすると、体に短期間で劇的な変化が現れます。

    (参考:ファスティング後の筋トレでビックリするほど筋肉が増えた話)

     

    前述のように食べ物の好みが変わったり、体脂肪が落ちてウエストが細くなったり、頭脳が研ぎ澄まされたり。

     

    中には長年悩んでいた偏頭痛や便秘、生理痛、不妊、アレルギーといったさまざまな不調が解消される方もいらっしゃいます。

     

    これにより、薬などの”外部の何か”に頼ることなく、

    自分の体の力で自分を変えられるということがハッキリと実感します。

     

    3.健康に関する知識の幅が広がる

    ファスティングをすることにより、より幅広い健康の情報が入ってくるようになります。

     

    僕のファスティングセミナーでも、なぜファスティングをする必要があるのか、

    それはデトックスであって、普段の生活の中でこれだけの種類の体にとって良くないものが入ってきているということをまず伝えています。

    (参考:よくあるファスティングの5つの勘違い)

     

    ファーストフードがなぜ体に良くないのか、添加物とどう付き合えばいいのか、農薬の使用状況がどうなっているのか。

     

    前はそれほど気にしていなかったそういったことも知ることにより、意識し、そして自衛することができるようになります。

     

    まとめ

    食育も予防医療も「やるべき」という認識を持っている人は多いのですが、

    実際にやる人は少なく、その結果が今の日本の健康状態を形作っています。

     

    食事は毎日の習慣なので、なかなかきっかけがないと見直すのが難しいですが、

    ファスティングはそのきっかけになることができるのです。

     

    ファスティングマイスター麻布支部では、仲間を募集しています

    僕は、一般社団法人 分子整合医学美容食育協会発行のファスティングマイスター、麻布支部の支部長をしております。

     

    麻布支部では、

    ともにファスティングを軸にして食育活動、予防医療の普及をやっていきたいという仲間を募集しています。

     

    志をもった方は、ぜひ力を合わせて活動してきましょう。

     

    資格取得後のフォローアップも行っております。

     

    ご興味ある方は、こちらのページに詳細の情報を掲載しておりますので、ご覧くださいませ。

     

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  • 食事によって受け取ることができるのは栄養だけじゃない

    食事によって受け取ることができるのは栄養だけじゃない

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    こんにちは。管理栄養士の圓尾です。

     

    体を健康に保つ上で、食事はとっても大切なもの。どうせ食べるなら体にいいものをとりたいですよね。

    では、”体にいい食事”とは一体どんな食事なのでしょうか。

     

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    • 炭水化物、たんぱく質、脂質のバランス
    • カロリーが適正
    • 野菜、果物がとれている
    • ビタミン、ミネラル、食物繊維など不足しやすい栄養素が充足されている
    • 活性酸素を除去するファイトケミカルが含まれている

     

    これらはすべて食べ物の栄養素に注目した食事選びの基準です。

     

    これはこれでいいと思いますが、今ここに、「誰がその食事を作っているのか」という視点を加えてみましょう。

     

    たとえば、その食事に使われている野菜はどこの誰が、どんな気持ちで作ったものでしょうか。

     

    農家さんが雨の日も風の日も畑に出て作物の手入れをし、「最高のものを食べてもらいたい」そう願いながら、農薬や肥料を使わずに野菜を育てるための苦労を何年も積み重ね、虫の駆除や雑草の草取りを手作業で行いながら、愛情たっぷりに育てられた野菜なのか。

     

    それとも、外国人が”海の向こうのよく知らない人たち”が食べるためのものを安い賃金で働かされ、作業効率、生産コスト削減を最優先に農薬や肥料をたっぷり使用し、ただただ野菜という商品を出荷するためだけに育てられた野菜なのか。

     

    もしくは、その料理を作っている人はどんな人でしょうか。

     

    素材の味を最大限に引き立たせるため、仕入れにこだわり、下処理、切り方、火の入れ方、調味、盛り付け、それらの技術を完成させるために何年も何十年も研鑽を積み重ねて一皿一皿に命を込めている料理人なのか。

    料理人ほどの技術はないし、毎日忙しくてかけられる時間も限られているけれども、大切な家族のことを一人ひとり思い浮かべながら愛情を込めて料理をする母親なのか。

    高校生でも作られるように徹底的にマニュアル化され、メニューごとに教えられた分量の具材をただただ順番に従って処理し、一秒でも早く提供することを義務付けられたアルバイト店員なのか。

     

     

    同じ量の同じ食材。

    食品成分表で算出した栄養価に違いはありません。

    でも・・・。

     

    その食べ物が口に運ばれるまでに関わった、たくさんの人のいろんな気持ちがすべて込められています。

    それは分析にかけても検出されないかもしれないけれど、食べた時に感じる温かさは確かにそこに存在しているのです。

     

    人間の健康は体だけではなく、心も満たされていないと真の健康とは言えません。

    毎日のことで、ついついおざなりになりがちな”食べる“という行為。

    毎回は難しくても、たまにはちょっと立ち止まって、自分が食べているものについて思いを馳せると、見失ってはならない大切なものの存在に気づくのではないかと思うのです。

     

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  • とうとうアメリカで使用禁止に!トランス脂肪酸、日本での規制は必要?

    とうとうアメリカで使用禁止に!トランス脂肪酸、日本での規制は必要?

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    アメリカでトランス脂肪酸の使用を禁止するとの決定がなされました。2018年6月以降に適用されるとのこと。

    (参考:「米、トランス脂肪酸の食品添加禁止 18年6月から」 – 日経新聞)

     

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    アメリカでは、日本人がまだ誰も”トランス脂肪酸”という言葉を知らなかった頃から、トランス脂肪酸の摂取が心臓病の増加につながるということが言われており、2006年にはニューヨーク市内の飲食店でのトランス脂肪酸の使用が禁止されるなど、地域による取り組みはありましたが、今回の決定は国全体としてトランス脂肪酸を規制しようという大々的なものです。

    (※トランス脂肪酸については過去にその危険性や日本での状況をまとめた記事がありますので、ご参考ください)

     

    トランス脂肪酸禁止への移行コストは最大140億ドル(約1兆7000億円)と莫大ですが、それでも国民の健康を守るために政府が今回の改革を断行することは素晴らしいと思います。

    今回の規制により、心臓病を年間数千件は減らせるのではないかと見込まれています。

     

    もちろん、この裏には消費者からの声があって、政府がそれに対応した形での決定だと思うので、アメリカ国民の健康に対する意識の高さの賜物であり、勝利といっていいと思います。

     

     

    また、このニュースを受けて「日本でも規制を」との声がある一方で、逆に「日本では規制する必要なし。騒ぎすぎ」といった反論記事もいくつか見かけました。

    読んでみたのですが、いろいろと突っ込みどころが多く、やはり日本でもトランス脂肪酸は早急に規制すべきだという考えは変わりません。

     

     

    たとえば、「トランス脂肪酸は自然界も存在し、肉や乳製品にも含まれているからトランス脂肪酸を禁止したところで摂取量はゼロにならない」という話。

    自然界に存在する分は別にいいんです。何も摂取量をゼロにしようという話ではない。ただ、人工的に作られた製品を通して余計にトランス脂肪酸をとるのを防ぎましょうという話です。

     

    「日本人は調査により、アメリカ人に比べてトランス脂肪酸の摂取量が少ないという結果が出ているから心配なし」という意見もありますが、そもそも僕はこの調査に疑問を感じています。

    実際に調査をした食品安全委員会の報告書にも次のような記載見受けられます。

     

    ただし、これらの推計では、国民健康・栄養調査の平均値を使用しているため、脂肪の多い菓子類等の食品の食べ過ぎなど偏った食事をしている場合の個人差は考慮されていません。

    (参考:「トランス脂肪酸 ファクトシート」 – 食品安全委員会)

     

    確実にとりすぎている人がいる上に、トランス脂肪酸の害は心臓病など、ハッキリと判明しているものはごく一部で、病気にはならなくても、心身の不調にもつながる、百害あって一利なしの成分であることは変わりありません。

     

    WHO(世界保健機関)の基準ではトランス脂肪酸の摂取を総エネルギー量の1%未満に抑えることが勧告されています。

    これをざっくり目安で計算すると、日本人が1日当たりにとって良いとされるトランス脂肪酸の量は2gぐらいです。

     

    さて、皆さん。実際に身の回りの食べ物にどれぐらいのトランス脂肪酸が含まれているのでしょうか。

     

    大手の食品メーカーの中には製品中に含まれるトランス脂肪酸の量を掲載している会社があります。

    具体的に会社名を上げることは控えますが、「トランス脂肪酸 含有量」などで検索すると、実際に身の回りの製品(菓子パンや洋菓子など)に含まれているトランス脂肪酸を知ることができます。

    数字がかなり見づらいですが、実際に自分の目で確かめてください。そうすると、普段の食生活の中で、いかに一日2gという世界の基準が案外あっさりと超えてしまうかがわかるかと思います。

     

    莫大なコストがかかるトランス脂肪酸規制。日本は政府のトランス脂肪酸安全神話のお墨付きがもらえている限り、状況は変わらないと思いますので、当面は自ら自衛手段を身につけるしか対抗策はないかと思います。

    そのうち、すぐにできる身の回りのトランス脂肪酸対策の記事を書きたいと思いますので、ご期待ください。

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  • 書評 そのサラダ油が脳と体を壊してる 山嶋哲盛

    書評 そのサラダ油が脳と体を壊してる 山嶋哲盛

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    炒める、揚げるなどの調理法が広がったこと、ドレッシングやマヨネーズなどの調味料が定着したことなどにより、日本人は今や戦後に比べて3倍以上の油を摂取していますが、一言に”油”といってもその種類はさまざま。

    もちろん、量を摂り過ぎることは肥満をはじめとして問題を引き起こしますが、実は油の”質”も僕たちの健康状態に大きな影響を与えます。

     

    どの家庭にも一本はある「サラダ油」。今回ご紹介するこの本を読めば、思わず戸棚を開けてその油を確認したくなること間違いなしです。

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    それでは早速紹介していきましょう。

     

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    そのサラダ油が脳と体を壊してる

    脳は体の中で一番油っぽい臓器

    あぶら(脂肪酸)は人体での効率の良いエネルギー源としてだけでなく、全身の細胞の形成や、特に脳内で大活躍する重要な食品となっているのです。

    本書P.15より

     

    僕たちの体の司令塔、脳。

    その脳は水分を除くと約60%が油で構成されており、これは人間の体の中で一番油っぽい臓器です。

     

    しかも、通常の細胞は人間が赤ちゃんとして生まれてから死ぬまで新陳代謝を繰り返すので、古い細胞は死に、代わりに新しい細胞が作られますが、脳の神経細胞は生まれた時の状態からずっと同じ細胞が使われ続けます。

    これは、脳がその人のアイデンティティ、性格、人格を作り出している場所で、代わりがきかないからです。なので、脳の神経細胞は絶えず部品交換を行っています。

     

    “You are what you eat.” (食べたものがあなた自身)という英語の格言がありますが、まさに脳も同じで、食べたもの、特に脳の場合は食べた油によって作られているので、油の質が頭脳の働きの良さを変えるということを自覚する必要があります。

     

    「最近、暗記力が落ちた」「どうもイライラする」「やる気がわいてこない」

    そんな症状を感じている人は、もしかしたらとっている油の質が良くないのかもしれません。

     

    現代人の悩みのタネ 活性酸素

    酸化ストレスとは健康で正常な状態から、老化や病気などの酸化(錆びる)状態に向かわせる、細胞レベルでの化学的ストレスなのです。

    本書 P.78より

    人間が生きていくためには酸素が絶対に必要ですが、その酸素の一部は体内で”活性酸素“という凶暴な酸素に変化します。

    活性酸素は体の細胞を酸化させる(サビさせる)ため、細胞が本来の機能を失い、これが老化や病気につながるということがわかっています。

     

    では、どういったものが引き金でこの活性酸素が発生するかというと、次のようなものです。

     

    ■被曝

    ・宇宙からの微量の放射線

    ・レントゲン、CT検査、紫外線

    ・電磁波(携帯電話、パソコン、IHコンロなど)

    ■生活習慣、環境汚染

    ・タバコの煙、排ガス、農薬、毒物、発癌物質、化学物質、加工食品(保存料、防腐剤)

    本書 P.87より

     

    この中には宇宙からの放射線など、昔から存在したものもありますが、目立つのが“現代人ならでは”の要因です。

     

    特に僕が怖いと思ったのは電磁波です。

    本書には、新宿にある東京都庁の建物は高層のため、東京タワーやスカイツリーからの電磁波をまともに受けることに備えてコンクリートにシールド材が入れられ、窓には電磁波シールドガラスが張られているということが書かれていました。

    一般市民が住むタワーマンションにはこういった対策はされているのでしょうか。

     

    携帯電話の電磁波も心配です。特に子どもへは影響が大きいと思うので、子どもに携帯を持たせるかどうかは慎重に検討した方がいいかもしれません。

    僕もお尻のポケットにiPhoneを入れていることが多かったのですが、この本を読んで念のためカバンに入れるなど体から離すことを意識しようと思いました。

     

    また身近なところではIHクッキングヒーターや電子レンジも心配です。本当に人体に悪影響があるのかの真偽はインターネット上でも議論が分かれているところですが、疑わしきは使わず。少なくとも個人的にはなるべく使いたくないと考えています。

     

    油の種類ごとの解説

    大豆油、紅花油、米油、コーン油、オリーブ油、菜種油と、植物油にもいろいろなものがありますが、本書ではそれぞれの特徴について解説されています。

     

    1970年に沖縄が本土に復帰するまで、沖縄の人はラード(豚脂)を愛用していました。しかし、復帰後、本土の影響を受けた若者を中心にサラダ油(リノール酸)の摂取量が急激に増えました。

    本書 P.120より

     

    昭和60年ごろまで長寿ナンバーワンだった沖縄ですが、今では2人に1人が肥満という全国一位の肥満県になっています。

     

    日本では、動物性の脂を摂り過ぎると心疾患などの病気や肥満の原因になるということで、「動物性の脂の摂取を減らして植物性の油(サラダ油)の摂取を増やそう」という指導がなされてきました。

    しかし、それによって摂り過ぎたのがオメガ6系の脂肪酸。

    オメガ6はオメガ3という種類の油とのバランスがとても大事になります。なぜなら、オメガ6は細胞膜を固くし、オメガ3は柔らかくするなど、それぞれ違う働きをしているからです。

     

    現代人は明らかにオメガ6系の脂肪酸を摂り過ぎており、そしてオメガ3が不足しています。

    オメガ3をとるために、青背の魚、エゴマ油、しそ油、亜麻仁油(フラックスオイル)などが本書で勧められています。

     

     

    僕は家にサラダ油は置いてありません。亜麻仁を冷蔵庫に常備しており、そのまま飲んだり納豆や豆腐にかけたりして食べています。

    外食、加工品に使わている油はなかなかコントロールできませんが、せめて家で料理に使う油はこだわりたいものです。

     

    なんせ、脳の60%は油。普段どんな油をとっているかが自分の頭脳、心に影響を与えるのは小学生でもわかるぐらい簡単な理屈です。

    やはり、安く手に入るものにはそれなりの理由があることを理解しておく必要があると再認識しました。

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