カテゴリー: 食文化

  • 日本の食の良さ、再発見 満員御礼!第一回「厨 KURIYA」開催しました

    日本の食の良さ、再発見 満員御礼!第一回「厨 KURIYA」開催しました

     

    10882350_644817648978941_7033792276823585899_n

    「日本人が一番日本のことを知らない」

    それは、食にも当てはまります。

    そんな日本の食の良さを体験し、見つめなおすイベント「厨 KURIYA」がスタートしました。

     

    [adsense]

     

    厨 KURIYA

    kuriya (1)

     

    第一回目のテーマ

    記念すべき第一回目のテーマは「出汁とごはん」。

    日本食を語る上で、ベースとなる出汁と、主食であるお米は欠かせません。

    今回のイベントでは、鰹節問屋タイコウの稲葉社長を特別ゲストにお招きし、

    鰹節と出汁のとり方の教室をしていただきました。

     

    また、ごはんはお米マイスターが厳選したお米を扱っているふなくぼさんから手に入れた異なった特徴を持ったコシヒカリとササニシキの2種を土鍋で炊いてご提供しました。

     

    鰹節の深み

    10940429_644812112312828_5709637931483269979_n

    タイコウさんでは、鹿児島の枕崎で鰹の一本釣りをしている漁師さんから手に入れた鰹を使った鰹節のみを販売しています。

    現在、鰹節に使われる鰹のほぼすべてが巻き網漁なのですが、巻き網で捕れた鰹はうまみの成分がうまく出ず、うまみの少ない、酸っぱい出汁しかとれません。

    コストはかかるのですが、一本釣りの鰹で作った鰹節はまったく質が違います。

     

    10917827_644815905645782_1131586957557645696_n

    鰹節をカンナで削って鰹節にして出汁をとるわけですが、

    削って30分もすると酸化してしまい、味が変わってくるそうです。

    なので、本当に美味しいものを出す和食料理屋では、「お客さんの顔を見てから鰹節を削れ」と言われます。

    逆に、鰹節ではなく、すでに削ってある削り節を仕入れて出汁をとっている料理屋さんは本物とは言えません。

     

    【 参考 】本物の出汁の味を堪能する! “幻の”一本釣りの鰹節とは

     

    イベントでは、タイコウさんにカンナをご持参いただき、参加者さん全員で鰹節を削りました。

    プロはすいすいとリズムより削れるのですが、初めてやると鰹節を刃に当てる角度だったり、力の入れ加減が難しいです。

     

    削りたての削り節で出汁をとって飲んでもらいましたが、会場からは「おお〜〜〜っ!!」と驚きの声が。

    出汁だけなのに十分香りがよくて、旨味があり、酸味もまったくありません。

    これが本物の実力です。

     

    10941834_644813505646022_2694557627200868847_n

    香りの良さに思わずにんまり。

     

    炊きたて土鍋ごはん

    11290_644817405645632_7814937118345350770_n

    ごはんも品種によって全然味や食感が違います。

    コシヒカリはもっちりとしていて、甘みが強く感じられます。

    それに対してササニシキはもっちり感は少なく、味もあっさりとしています。

    最近はもっちりしていて甘みの強い品種が人気のようですが、ずっと食べていると飽きることも多いため、

    いろいろと品種を変えて変化を楽しむのもいいですよね。

     

    最近は電気釜もいいものが出ていますが、土鍋ごはんも風情があっていいものです。

    今度は電気釜と土鍋ごはんを比べてみてもおもしろいですね。

     

     

    1798558_644818875645485_5707470627454720075_n

    10393789_644818822312157_693547824943359505_n

    ごはんのおともたち。

    ぬか漬けも自家製でつけました。梅干しも塩だけの無添加。

     

    10926427_644818862312153_1850728478036648226_n

    ごま塩の塩は天日塩です。

     

     

    10933700_644812432312796_6184532128611659144_n

    小絹揚げの上のゆず味噌は僕が作りました。香りが最高。

     

    10377370_644812108979495_2956511901071168678_n

    福島と神戸の地ビール。出汁に合う甲州ワイン。日本酒は新進気鋭の蔵元さんの新政。

     

    心の豊かさを感じよう

    日本の食文化は知れば知るほど奥が深い。

    伊達に世界遺産に登録されていません。

    その奥深さを知ったとき、心が満たされていきます。

    そして日本人であることに誇りを持ちます。

     

    日常でなかなか本物の日本の食を感じる機会は少なくなりましたが、

    これからも厨 KURIYAでは、参加者の方に本物の日本の食に触れてもらう場を提供していきます。

    この輪がどんどん広がっていきますように。

     

    2月は、和菓子です。

    和菓子バナー.001

     

  • 本物の出汁の味を堪能する! ”幻の”一本釣りの鰹節とは

    本物の出汁の味を堪能する! ”幻の”一本釣りの鰹節とは

    今月から始める新イベント「厨 KURIYA」。

    その第一回目のコンテンツの一つとして、日本料理に欠かせない”本物の出汁”を体験してもらうということをやります。

    それにあたって先月、都内で鰹節の問屋さんをされているタイコウさんのもとに足を運び、直接お話を聞かせていただきました。

     

    [adsense]

     

    【 1月からスタートする新イベント「厨 KURIYA」の詳細はこちら 】

    kuriya (1)

     

     

    鰹節の香りが立ち込める一角

    2014-12-19 11.54.21

    場所は中央区晴海の鰹節問屋さんが集まっている一角にありました。

    近くに行くと、どこからともなく、鰹節の香ばしい香りが立ち込めてきて、地図を見なくても場所がわかりました。

    この一角にはタイコウさん以外にもいくつかの鰹節業者さんが軒を連ねています。

     

    タイコウさんの鰹節の特徴

    タイコウさんの鰹節の特徴はなんといっても、原材料の鰹はすべて一本釣りのものに限定していることです。

    鰹を獲る手法には、一本釣りの他に巻き網漁があり、こちらの方がいっぺんにたくさんの鰹を捕獲できるため、コストもかからず、効率的です。

    しかし、巻き網式だと、網の中で鰹が激しく暴れ、旨味の成分のイノシン酸の元になるATPが消費されます。

    さらに、筋肉の中に乳酸も大量に発生してしまうため、味が落ちてしまうのです。

     

    タイコウさんは日本料理の基礎となる出汁に本物の材料を使って欲しいとの想いから、原料をすべて一本釣りのものにされています。

    2014-12-19 11.59.04

    さらにその鰹も、鹿児島県の枕崎にある漁港の信頼できる漁師さんから仕入れいているとのこと。

    ちなみに、一本釣りの鰹を使った鰹節は鰹節全流通量中、わずか2%未満だそうです。

     

    【 参考 】タイコウさんの鰹節作りへの想いがわかる記事はこちら

     

    鰹節を作る材料

    2014-12-19 11.25.17

    鰹節を削るのがカンナですが、大工さんが使うカンナとは刃の位置が違います。つまり、鰹節専用のカンナを使います。

    刃の出す長さで削れる鰹節の様子が変わってくるのですが、

    その調整の微妙なこと!素人が目で見てもわからない、数字にするとわずか0.0何ミリの世界でしょうか、それを一瞬で見分けて調整する、まさに職人技です。

     

    そして、一本の鰹節も削る角度によって、味が変わってきます。

    一本の鰹節から5種類の鰹節が削れるとのことでした。

    ちなみに、一本の鰹節を変えば、2年は味がもつとのこと。驚きです。

     

    鰹節は削りたてが一番美味しい

    2014-12-19 11.35.43

    さらに驚くことに、鰹節は削りたてが一番美味しく、30分経つともう味が変わるとのこと。

    この時点で、市販の花がつおは味が落ちることになります。

    削りたては使う量も、少しで済みます。

     

    そして、有名な日本料理屋さんでも、鰹節ではなく、すでに削ってある削り節を仕入れて使っているところも結構あるらしいです。

    しかし、この話を聞くと鰹節の扱い一つでその料理屋さんの味がわかりそうな気がします。

    由緒正しい料理屋さんには「鰹節はお客の顔を見てから削れ」という教えがあるそうです。

     

    まとめ

    今回、直接タイコウの稲葉社長からお話を聞かせていただき、とても勉強になりました。

    長年続けられてきた伝統は、一つひとつ意味があって、それを守ることでしか得られない美味しさがあります。

    残念なことに、タイコウさんのようにきちんと本物の鰹節を作っているところは他にはほとんどありません。

    しかし、本物とは何なのか、その価値に触れた時、自然と尊い心が芽生えます。

    こういったことをもっともっと伝えていかないといけないなと感じました。

     

    今回の1月の厨 KURIYAではなんと、ありがたいことにタイコウの稲葉社長が直接イベントに来ていただくことができます。

    快く引き受けてくださったタイコウさんの人柄に感動しました。

     

    さらにカンナもご提供いただいて参加者さんで鰹節を削ってその出汁で味噌汁を作るというコンテンツを用意することができました。

    僕もイベントの主催者として、このような価値あるものを伝えることができる場を持つことができ、とても意義を感じています。

    参加者の方がどんな感想を持たれるのか、楽しみです。

    タイコウ公式HPはこちら

     

    [amazonjs asin=”400431450X” locale=”JP” title=”かつお節と日本人 (岩波新書)”]

    [amazonjs asin=”4140331712″ locale=”JP” title=”割合で覚える和の基本”]

  • 年末の過ごし方が2015年一年を決める!3分でわかる正しいお正月準備とは

    年末の過ごし方が2015年一年を決める!3分でわかる正しいお正月準備とは

    OOK77_ryoutekadomatu20141221150728500

    今年も残すところあと数日。皆さん、新年を迎える準備はお済みでしょうか。

    新年に向けての準備というと、「門松」「注連縄(しめなわ)」「鏡餅」の3つが思い浮かびます。でも、改めて考えみると、それぞれの意味ってあまり知らなかったりしませんか?

    今回は3分でわかる!新年の飾り物について一挙ご紹介していこうと思います。

     

    [adsense]

     

    お正月の飾り物

     

    飾り物について書く前に、そもそもお正月とはどういうものなのかということについて書きたいのですが、

    お正月は「”年神様(としがみさま)”という新年の神様を家に迎え入れる」という行事です。

    年神様は家々にやってきて、生きる力や幸せを授けてくださいます。そして、飾り付けはこの年神様を迎え入れるためのものであるのです。

     

    門松

    2014-12-27 14.42.15

    門松は門に飾ります。年神様はこの門松を目印に家にやってきます。

    松は神の宿る木とされ、竹は背丈がぐんぐんものすごいスピードで伸びることから、生命力の象徴だそうです。

     

    注連飾り(しめかざり)

    2014-12-27 14.41.53

    注連飾りは玄関に飾ります。その由来は日本神話の「天の岩戸」にあるとされ、洞窟から出てきた天照大御神が再び洞窟にこもってしまわないように結界を張ったという話から来ているようです。

    ※ 天の岩戸について紙芝居で楽しくわかる! 動画はこちらから↓

     

    注連飾りは「神様をまつるのにふさわしい場所」であることを示します。

     

    注連縄(しめなわ)は稲のわらで編んだ縄で、豊作祈願を、

    裏白(うらじろ)というシダの植物は裏が白いことから、「後ろ暗いところがない」清浄な心を表します。

    神社などでもよく見る、神聖・清浄を表す紙垂(かみしで)、「家督を子孫に譲(ゆず)る」からきた、ゆずり葉、「代々(だいだい)栄えるように」とのだいだいはそれぞれ子孫繁栄を表します。

     

    鏡餅

    2014-12-27 14.41.25

    最後は鏡餅。昔の鏡は丸かったため、鏡餅の餅は丸いです。

    鏡は神事に欠かせないもので、天照大御神から授かった三種の神器の一つでもあります。二段なのは太陽と月をあらわしています。

     

    鏡餅は神様へのお供えであり、お正月の期間に神様が留まる居場所となります。

    そして、この鏡餅には年神様の御魂(みたま)が宿ります。これがその年の魂となる「年魂(としだま)」になります。

    これを家長が家族に分け与えたのが「お年玉」のはじまり。

    この年魂を取り入れるためにお雑煮として鏡餅をいただきます。

     

    飾る時期

    12月13日の正月事始め以降ならいつでもいいのですが、最近はクリスマスが終わってから26日以降に飾り付けを行うのが一般的のようです。

    ただし、12月29日は「二重苦」につながり、12月31日は「一夜飾り」といって神様をぞんざいにしているということで避けられています。

     

    ちなみに、飾り付けを下げる時期は松の内が終わる1月15日以降、ただし関東では1月7日までが普通のようです。

    鏡餅は1月11日の鏡開きでいただきます。

     

    その他

    2014-12-27 14.46.08

    新年を迎えるにあたって、靴や下着、鍋などの日用品類も新しくすると、邪気を清める効果があるようです。

    僕も、バスタオルや肌着、下着、靴下、スリッパなど新しいものに取り替えました。

     

    まとめ

    お正月の飾り物の意味と由来をご紹介してきました。こうしてみると、正月の飾り付けは新年を迎えるにあたって欠かせない重要なものであることがわかりますね。

    まだやっていない!という方もまだ間に合います。マンションに住んでいるという方も、簡単なものでも構わないと思うので年神様を迎えるという気持ちで準備をしましょう。

    [amazonjs asin=”B00R2KAIJ4″ locale=”JP” title=”【シンプル花門松 ロング】 1鉢”]

    [amazonjs asin=”B004BL729Q” locale=”JP” title=”スヌーピー しめ縄飾り(羽子板) 注連飾り お正月飾り”]

    [amazonjs asin=”B004807Y6Q” locale=”JP” title=”サトウのサッと鏡餅 切り餅入り 中 500g”]

  • 冬至は運気上昇のタイミング? 意外と知らないかぼちゃを食べる理由

    冬至は運気上昇のタイミング? 意外と知らないかぼちゃを食べる理由

    85singo_shutterstock_155206658-1038x576

     

    12月も半分が過ぎ、いよいよ今年も残すところあと2週間となりました。

    クリスマス、年越し、お正月と派手なイベントが目白押しのこの季節ですが、それより前にやってくるのが冬至です。

    今年は12月22日が冬至。今回はこの冬至を迎えるにあたって、冬至についてまとめてみたいと思います。

     

    [adsense]

     

    冬至

    冬至とは?

    冬至は、二十四節気のうちの一つ。二十四節気とは、太陽の黄道上の動きをもとに、一年を二十四等分し、季節の移り変わりを表したものです。

    冬至はこの中で夜が一年でもっとも長く、昼の時間がもっとも短くなる日というのは有名ですね。

    また、年によって日付が変わるのは、一年の長さがちょうど365日ではないため、日付が年によってズレます。

    中国では「一陽来復(いちようらいふく)」といい、衰えていた太陽の力が戻り始める日ということで、悪いことが続いていても物事がいい方向に向かっていくという意味が込められています。冬至は運気向上のきっかけになる?!

     

    なぜ冬至にかぼちゃ?

    日本には冬至にかぼちゃを食べる風習があります。

    これは、昔の日本では冬至の頃は秋野菜の収穫が終わり、食べられる野菜が少なくなってきた時期。

    そんな中、夏に収穫されるかぼちゃは保存性が高く、栄養価も豊富なので冬の間に大事に食べられたということが由来のようです。

     

    ちなみに、余談ですが、かぼちゃが日本に入ってきたのは安土桃山時代のこと。ポルトガル人によってカンボジアからもたらされたことから、「カンボジア」がなまって「カボチャ」に変化しました。

    現在の日本では北海道が一大生産地。日本の生産量の約半分が北海道で作られています。

    small__4967172256

     

    【 参考 】野菜から食べるだけでは間違い?! 食べ順ダイエットの落とし穴

     

    かぼちゃは栄養満点

    かぼちゃは栄養が豊富な緑黄色野菜。いくつか成分を抜粋してご紹介します。

    まず、たっぷり含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変わり、のどや鼻などの粘膜に働きかけ、免疫力をアップさせてくれます。風邪予防にもGoodです。

    さらには、ビタミンC、E、ポリフェノールも多く、これらは抗酸化成分として働くので、生活習慣病予防や美容にも嬉しい効果が期待できます。

    さらには食物繊維も豊富なので、腸内環境を整えたり、便秘予防にもつながる食べ物です。

     

    まとめ

     

    このように、冬至にかぼちゃを食べるのは冬の寒さから体を守る先人の知恵ですが、現代人にとっても不足しがちなビタミンや抗酸化成分を補うことのできる食べ物なので、ぜひ冬至にはかぼちゃを使った食事を取り入れましょう。

    ちなみに、冬至の風習としてあるゆず湯も、血行を促進して冷えを改善したり、体を温める効果があるので、こちらも合わせてどうぞ。ゆずの香りで気分もスッキリです。

     

    2015年のスタート、体をリセットしてスッキリさせませんか?

    10744595_288002658057112_1935379282_n

     

    [amazonjs asin=”B002C57P0E” locale=”JP” title=”小玉かぼちゃの焼きプリン”]

    [amazonjs asin=”B00BB5JAGS” locale=”JP” title=”こだま食品 入浴用ゆず湯 40g×2パック 102026009″]

  • 一日三食はいつから?理由は?健康のためには一日何食食べるのがベストなのか

    一日三食はいつから?理由は?健康のためには一日何食食べるのがベストなのか

    af9960013900l

    皆さんは、一日何回、食事をとっていますか?

     

    こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    (初めての方は自己紹介をご覧ください)

     

    我々日本人にとって、

    「一日三食食べる」ことは当たり前のように正しいこと、

    良いこととされてきました。

     

    実際、国の健康を司る厚生労働省も

    一日三食規則正しく食べましょう

    という推奨を行っています。

     

    僕自身も子供の頃から、朝どんなに食欲がなくても

    母親が朝食を出して食べさせられ、

    一日三食の習慣をずっと続けてきました。

     

    しかし、アメリカではすでに

    一日三食食べるという習慣は崩れはじめ

    食習慣に常識が崩れつつあるようです。

    (参考: 軽食で済ます米国人が増加 – 隅においやられる従来型の食事)

     

    そもそも、人間は一日三食食べる必要はあるのでしょうか

     

    今回は、日本人がいつからどのような理由で

    一日三食食べるようになったのかの歴史を紐解いていきます。


    ※ 初めての著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』好評発売中!!

    [amazonjs asin=”4847095685″ locale=”JP” title=”一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方”]

    [adsense]

     

    昔は一日二食が普通だった

    実は、日本という国の一日三食の歴史は意外に浅く、

    江戸時代まで一般的な日本人は

    一日二食で生活をしていたようです。

     

    庶民の間でも一日三食とるという習慣が一般的になったのは、

    江戸時代になってから。

     

    その起こりは、当時の幕府は全国から大工や職人を江戸に集めて

    朝から夕方まで一日中仕事をさせていたのですが、

     

    朝食と夕食だけでは働く人たちの体力がもたなくなったため、

    昼にも食事を提供するようになり、

    これが徐々に一般の民にも広まっていったと言われています。

     

    一日三食の科学的根拠を築いた博士

    日本で学術的に一日三食を最初に推奨した人は

    佐伯矩(ただす)博士という人です。

     

    佐伯矩博士はなんと日本に”世界初の栄養学校”を創設された方。

    世界初の栄養学校は、実は日本だったのですね。

     

    佐伯矩博士は「人も国も食の上に立つ」という考えのもと、

    さまざまな栄養学の研究をするのですが、

     

    その中で、

    「一体日本人は一日にどれだけのエネルギーを必要とするのか」

    という研究がありました。

     

    そして研究の結果、

    「日本人の成人男性は平均して一日2500〜2700kcalのエネルギーが必要だ」

    ということを導きだしました。

     

    「これだけのカロリーを二食だけで補うことは難しい」

    という考えから、一日三食を提唱するようになります。

     

    さらに佐伯矩博士は動物実験によって、

     

    「一食で同じ栄養素を偏って摂取する

    (たとえば朝は炭水化物のみ、昼にタンパク質のみ、夜に脂質のみというように)

    より、それぞれの栄養素を1/3ずつ混ぜて三食でバランスよくとった方が

    ラットの寿命が伸び、成長する」

    ということを発見します。

     

    こうしてこの研究結果もふまえた、

    「一日三食、バランスよく食べましょう」

    という今では常識として誰もが知っている考え方が定着しました。

     

    現代人に一日三食は妥当なのか

    その後時代は変化し、

    現代人のライフスタイルも当時に比べると

    大きく変化を遂げています。

     

    昔に比べると格段に交通機関が発達し、

    自家用車を持つようになり、

    三次産業や頭脳労働が増えました。

     

    それにともない、

    現代人の運動量は一昔前に比べるとガクッと減ってしまいました

     

    そして、現代人が一日に必要なエネルギーも

    「2000〜2200kcal」と、こちらも変更されて減っています。

     

    さらに加工食品が増えることで、

    いわゆる”砂糖漬け、油漬け”の食品による

    “一口で摂取できるカロリー”も増加。

     

    これらの変化が世界規模で起こっていることを考えると、

     

    アメリカでの食事の傾向の変化も時代に合わせた

    自然な適応の結果なのかもしれません。

     

    以上のような時代の変化を考えると

    「一日三食食べるのが良し」とする考えも絶対ではなく、

     

    再考しないといけない時期に来ていると言えると思います。

     

    ちなみに、僕は朝ごはんは食べず、

    酵素ドリンクを一杯と白湯を飲んで

    日によって軽く果物で済ませる程度です。

     

    しかし、だからといって他の人も

    朝ごはんをやめるべきだとは言いません。

     

    ただ、

    「朝ごはんは健康のために必ずとらないといけないもの」

    という捉え方はしなくても良いのではないでしょうか。

     

    意外と、朝ごはんをやめてみたほうが

    身体の調子が良くなるかもしれません。

    ※ 初めての著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』好評発売中!!

    [amazonjs asin=”4847095685″ locale=”JP” title=”一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方”]

     

    [amazonjs asin=”4860636902″ locale=”JP” title=”1日3食をやめなさい!”]

    [amazonjs asin=”4074111861″ locale=”JP” title=”できる男は超少食―空腹こそ活力の源 !”]

     

    【 関連記事 】

    ※ 5日間の断食、そして1ヶ月間死ぬ気で筋トレした結果…(写真あり)

    ※ これを読めば味噌を食べずにはいられない!味噌の栄養・健康効果のすべて

    ※ 一体どれが正しいの?ネット上の情報を見極める3つのポイントとは

    ※ 管理栄養士の僕が普段の食生活でしている工夫 其ノ弐

    ※ サプリメントは必要?食事だけで栄養をとることは可能か

  • 歴史を知れば理由が見えてくる!日本人はなぜ、パンを食べるようになったのか

    歴史を知れば理由が見えてくる!日本人はなぜ、パンを食べるようになったのか

    PAK85_to-sutobiz20140830500

     

    現代では、日本人が食事でパンを食べることは別段珍しくもない光景ですが、

    2000年以上ある歴史の中で日本人が日常的にパンを食べ始めたのは、戦後に入ってからのことです。

     

    日本人はそれまでの歴史上食していなかったパンを日常的に食べるようになりました。

    これは日本人の食生活の歴史上、特筆すべき出来事です。

     

    この急激な変化はいかにして起こったのか。

    今回のその裏側に迫ってみます。

     

    当ブログ執筆者のプロフィールはこちら

    [adsense]

     

    歴史を知れば理由が見えてくる!日本人はなぜ、パンを食べるようになったのか

    日本の食は戦後に大きく変わった

    今回の記事では、日本人がいかにしてパンを食べるようになったのかを、歴史を振り返りながら紹介していきたいと思います。

     

    日本の食生活は太平洋戦争を機に、大きく変わります

    その中心となったのが、主食の変化でした。

     

    それまでは主食といえばお米が当たり前でしたが、そこにパンやパスタなどの小麦製品が入り込むようになります

     

    他にも肉や卵、牛乳といった食の欧米化も伴ってくるのですが、

    主食として何を食べるかによっておかずは影響を受けるので、

    この変化はすべて主食に小麦が入り込むことによって起きたと言えます。

     

    たとえば、朝食にパンを食べようと思った時に、あなたはおかずに何を選びますか?

     

    バターを塗ったトーストによく合うものといえば、

    ベーコンエッグ、ソーセージ、スクランブルエッグ、サラダ、牛乳、ヨーグルト、チーズなどですよね。

     

    トーストには焼き魚も、納豆も、味噌汁も、おひたしも漬物も緑茶も合わないのです。

     

    このように、主食がパンに変わったことが中心となり、他の食品にまで変化が連動的に起きていきます。

     

    肉を11倍、乳製品を23倍食べるようになった

    農林水産省発表のデータでは、1960年代と2000年代とでは米の消費量が半分にまで減っています

     

    しかし、その一方で消費量が飛躍的に増えている食品があります。

    次のデータは、戦前の昭和初期と戦後の昭和58年を比較したものです。

     

    ・肉類・・・11倍に増加
    ・卵・・・6倍に増加
    ・牛乳、乳製品・・・23倍に増加
    ・油脂類・・・20倍に増加

     

    このように、特定の食品の消費量がものすごい勢いで増えているのがわかります。

     

    世界史で見ても、わずか数十年でこれほど急激に食生活が変わった例はないでしょう

     

    それほど日本の食生活の変化は劇的でした。

     

    では、いよいよその変化を生み出した原因となるパン食の歴史に話を移しましょう。

     

    食糧大国アメリカの大胆な小麦戦略

    現在、日本の小麦の自給率は10%以下で、そのほとんどを輸入に頼っています。

     

    世界の中で見ると、第四位の小麦輸入国(FAOSTAT 2007年より)で、輸入先の半分以上がアメリカです。

     

    今でも日本が小麦の大部分を輸入しているのがアメリカ

    日本にパンが広まったのは、このアメリカの影響が大きいのです。

     

    アメリカを除く世界中で食糧が不足していた

    アメリカは第二次世界大戦中、ほとんど本土攻撃を受けることなかったため、

    戦争中も国内の農業は安定して成長することができました。

     

    一方で、ヨーロッパでは激しい戦禍に見舞われ、食糧不足が起きていました。

     

    アジアも同様で、それによって深刻な食糧不足があり、世界的に大きな食糧の需要が生まれていました。

    その需要を満たしたのがアメリカです。

     

    世界中で食糧が必要になっている中、アメリカはその需要に応えるために国をあげて農業の大規模化、機械化、効率化を進めました

     

    その結果、アメリカは膨大な食糧の需要に応えることに成功し、アメリカが世界の食糧難を救っていったのです。

     

    状況が一転し、逆に食糧余りの状態に・・・

    しかし、1945年に戦争が終わると状況は一変します。

     

    アジアでは戦いが終わったことにより、兵士たちの食糧が必要なくなりました

     

    一方、ヨーロッパでも農業が復興し、アメリカに頼らずとも自国で食糧がまかなえるように回復したのです。

     

    これにより、アメリカは困ります。

     

    それまで多額に資金を投資し、大量の農産物を作って輸出していましたが、

    突如それまであった需要がすっぽり消滅してしまったのです。

     

    このままではアメリカは大量の小麦をはじめとする農産物の在庫を抱えることになり、国内の農業に大打撃を与えてしまします。

     

    さらに悪いことには、麦は米のように保存性が高くないため、アメリカにとっては火急の問題でした。

     

    アメリカ起死回生の奇策

    そんなアメリカの頭を悩ませる問題がもう一つありました。

    ロシアとの冷戦です。

     

    共産圏勢力に対抗するため、アメリカは味方の陣営を増やす必要がありました。

     

    そんな中、アメリカはこの食糧余り問題とロシア冷戦の二つの問題を一挙に解決できる”とっておきの秘策”を思いつきます。

     

    それが、「MSA法」と呼ばれる施策です。

     

    この法案の内容を一言で言うと、相手国に食糧の援助をする代わりに、軍備の増強を迫るというもの。

     

    アメリカとしては、ロシアに対抗できるよう、味方国を増やし、その国の軍事力を強化したいという狙いがあったので、

    食糧を援助するから軍事力を強化してね」と迫っていったのです。

     

    まさに、食糧余りを解消しつつ、味方陣営を獲得できるという起死回生の秘策でした。

     

    アメリカから出された食糧支援の条件とは

    その後、MSA法は「PL480法案」と名前を変えます。

     

    この法案の要点をまとめると、以下のようになります。

     

    ①アメリカの農産物を代金後払いで購入できる

    ②購入した農産物をその国の民間に売却したお金の一部は、アメリカと協議の上、復興に使える

    ③民間に売ってできたお金の一部は、アメリカがその国でのアメリカの農産物の宣伝、市場開拓費として使える

    ④学校給食への農産物を無償提供する

     

    これを見ると、相手国にとってかなり有利な、オイシイ条件であることがわかります。

     

    特に、①のお金がなくても食糧を売ってくれるというのは、

    当時、終戦直後でお金も食糧もなくジリ貧だった国(日本も含めて)にとってはこの上なく魅力的な条件でした。

     

    これだけ良い条件を用意したということから、

    アメリカの「在庫になっている農産物をとにかく早くさばきたい」という意図が見えます。

     

    日本はこのPL480法案を承認し、

    自衛隊を作ることと引き換えに、アメリカから小麦や大豆などの大量の食糧を獲得します。

     

    そしてこの政策が、後の日本の食生活の大変遷のすべてのひきがねとなります。

     

    果たして、そうなることを当時の政府関係者や農業関係者は予想していたのでしょうか…。

     

    全国に小麦の食べ方を教えて回ったキッチンカー

    もう一つ、さらにアメリカの小麦戦略を推し進めたものが「キッチンカー」の存在です。

     

    キッチンカーとは、調理施設のついた車で街を回り、各地で主婦を相手に料理の実演を行うための車です。

     

    当時はまだ一般市民が欧米の料理の作り方を知らなかったので、実際に見せて直接料理のやり方を教えて回ることにしたのです。

     

    このキッチンカーは1956年から5年間で全国2万会場、総勢スタッフ200万人を動員するという大規模なキャンペーンでした。

    しかし、実は陰ではアメリカが糸を引いていたようです。

     

    このキャンペーンの資金の1億数千万円はアメリカから提供されています

     

    さらには、資金を提供するかわりに、キッチンカーの料理実演で取り上げる料理には一定の条件が義務付けられていました。

     

    その条件が、「食材に必ず小麦と大豆を使うこと」です。

     

    アメリカとしては余って困っている食糧を使えるうえに、欧米料理が広まればその後の需要も安定して発生するというメリットがありました。

     

    そしてその思惑通り、今でも日本は毎年大量の小麦と大豆をアメリカから輸入し続けています

     

    パンを作れる日本人を育成する

    これだけではありません。

    もう一つ、アメリカが関わっていたキャンペーンがあります。

     

    それが、製パン業者技術講習会事業」です。

     

    これは日本人にパンの作り方を教えてパン職人を育成することを目的として事業で、

    初年度だけで全国200会場で実施され、1万人のパン職人が輩出されました。

    これにも約4000万円の費用がかけられています。

     

    翌年にはさらに約7000万円の資金を投入し、全国でパン祭りキャンペーンを実施

    新聞、テレビ、ラジオ、宣伝カー、セスナ機まで動員してPR活動を進めました。

     

    これらのキャンペーンにより、「パンを食べる」という文化が日本全国民に認知され、食の欧米化に一気に弾みがつくことになります

     

    牛乳とパンがない給食は給食じゃない

    そして食の欧米化を語る上で忘れてはならない、一番影響を色濃く残したものがあります。

     

    それが、学校給食への介入です。

     

    1947年1月に学校給食がスタートした当時、日本は終戦直後で未曾有の食糧難に見舞われていて、学童たちも栄養失調の状態でした。

    その様子を見た国連機関の代表者が、GHQのマッカーサーに速やかに学校給食を実施することを勧めます。

    これがきっかけとなり、学校給食実施に向けてGHQと日本側が動き出します。

     

    ボランティア団体の援助もあり、日本で学校給食がスタート。

    学校給食は順調に運営され、子供たちも助かって父兄にも好評でした。

     

    最初は都市部でしか実施されていなかったのですが、「この素晴らしい給食を全国の小学校に普及させよう」という流れになります。

     

    その提案を日本がGHQにした時の返答は

    日本政府が今後ともこの完全給食を強力に推進する確約をしなければ許可しがたい

    というものでした。

     

    この「完全給食」の定義がポイントです。

     

    このとき決められた「完全給食」の定義は、

    小麦を使ったパン食や脱脂粉乳を使ったミルク給食というものでした。

     

    つまり、全国で給食を実施する代わりに、今後の給食に関してはパンや脱脂粉乳を使うことを迫り、確約させたわけです。

     

    パンを食べた子どもが親になり、子どもにパンを食べさせる

    この通達が出たのは1950年で、日本は翌年のサンフランシスコ講和条約により再び独立国としての地位を得ました。

    そうなるとGHQも日本から引き上げなければならなくなります。

     

    ということは、せっかく始めた学校給食に対するアメリカの影響力もなくなってしまいます

    アメリカが去った後、日本人は給食を独自のものに変えるのではないかという疑念がアメリカにはあったのでしょう。

     

    たとえば給食にお米を使い始めたりして小麦の需要が減るかもしれない

     

    せっかくパンを食べることを覚え始めた日本人に対して影響力を残したい

    しかも今後戦争から復興し、人口が伸びる余地が多いにある国の食糧事情はなんとしても握っておきたい

     

    大量の農産物を抱えるアメリカがそう考えたことは想像に難くありません。

     

    結局日本はこの通達を承諾し、これによりその後の日本のパンと牛乳の給食が決定的なものとなります

     

    その後、子どもの頃からパンを食べる習慣が身に付いた子どもたちは大人になってもパンを食べ、

    自分の子どもにもパンを与えていき、世代を越えてパン食が日本全国に定着していったのです。

     

    今こそ日本の給食の見直しを

    日本の食が急速に欧米化した背景には、これまで見てきたような歴史的事実がありました。

     

    一応伝えておきたのですが、

    ここまで読むと、なんだかアメリカが悪者のように写るかもしれませんが、そう決めつけてしまうのは乱暴です。

     

    たしかに当時のアメリカは食糧が余っていてそれをさばきたいという思惑はあったでしょうが、

    実際日本も食糧に困っていたのは事実です。

     

    当時栄養失調だった日本の子供たちに食糧が行き渡り、餓死を減らせたのは紛れもなくアメリカのおかげなのです。

     

    問題なのは、経済復興がはじまり、食糧難が解消された後でも慣例としてパンと牛乳の給食が行われていたことです。

    この時点で日本は給食からパンを除き、完全米飯給食に切り替えるべきだったと思います。

     

    子どもにとって給食は食育の教材であり、食育の目的の一つは自国の食文化を学ぶことです。

    日本の食文化の歴史にパンはないのです。パンは給食以外で食べれば良いのです。

     

    日本の食文化は、お米が基本です。

    このことを子どもの頃に徹底的に教えておかないといけません。

     

    お米が日本人にとってどういう食べ物かをしっかり教えておけば、糖質制限でごはんを食べないなどというちぐはぐな食事法が流行ることもないのです。

     

    今これだけ生活習慣病が蔓延している現状も急激な食の欧米化が関係していることは間違いありません。

     

    今こそ、行き過ぎた食の欧米化を受け止め、

    私たち日本人が長年かけて完成させた伝統的な日本食の良さを反映させた本格的な給食の見直しが迫られているのではないでしょうか

     

    ※ 初めての著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』好評発売中!!

    [amazonjs asin=”4847095685″ locale=”JP” title=”一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方”]

     

    [amazonjs asin=”B000WMK73Q” locale=”JP” title=”長谷園 かまどさん三合炊(直火専用) CT-01″]

    [amazonjs asin=”4799318632″ locale=”JP” title=”「食事」を正せば、病気、不調知らずのからだになれる ふるさと村のからだを整える「食養術」”]