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  • 千葉の農家さんの田んぼで、着物で田植え体験をしてきました!

    千葉の農家さんの田んぼで、着物で田植え体験をしてきました!

    こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    (はじめての方はこちらからどうぞ

     

    僕が主催しているイベントで「いろは食道」という、

    和食のいろは(基本)について学べる会をやっているのですが、

     

    今月末に開催される第二回は、主題が「お米」。

     

     

    それもあって、「田植えを体験してみよう!」ということで、

    一緒にイベントをやっている元板前の前田さんとともに千葉の農家さんの田んぼへお邪魔してきました!

     

    今回は、その様子をまとめて報告したいと思います。

     

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    千葉の田んぼで着物姿で田植え体験をしてきました

     

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    お世話になった農家さんは「笑顔のさと 染谷農園」を営む染谷さん(左から二番目、手前が息子さんです)。

     

    染谷さんは、アートテンという方法で農業をされており、

    農薬を使わずに無農薬や有機栽培でいろんな作物を作っておられる方です。

     

     

    実は、去年の秋にも農業ボランティアをやらせてもらいました。

    (その様子はこちらをご覧ください

     

     

    どんな服装で行くか悩みましたが、

    着物でも行けるだろう」ということで、着物で参加しました。

     

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    じゃーーーん!!

    たすき掛けに尻っぱしょり、頭には手ぬぐいを巻いて準備万端!

     

     

    この日は立夏で、天気も快晴。

    さあ、植えまひょ!

     

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    さんさんと照るお天道さまに、どこまでも広がる青空。

    さらさらと吹き抜けていく風と聞こえてくる鳥のさえずり。

     

    東京から電車でわずか一時間の場所にこんな楽園があるのですね〜。

    しかも着物だと風通しも良いので、言葉には表せない開放感で気持ちよかったです!

     

     

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    水田に 蛙飛び込む 水の音

     

    農薬を使っていないので、蛙やザリガニ、アメンボやトンボたちがあちこちに見られました。

     

     

    田んぼへは、まず機械を使って稲の苗が植えられ、

    機械で植えきれないところを手で補植していきます。

     

     

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    僕の格好もたいがいですが、前田さんもそうとう攻めてますよね?笑

     

    田んぼに入るのは最初はドキドキものでしたが、

    慣れると気持ち良く、どんどん心が子供に戻っていくようでした。

     

     

    とは言え、一つひとつ手で植えるのは本当に大変!

     

    機械のありがたさを身にしみて感じました。

     

    昔の人はこれを本当に全部手作業でやっていたのですものね。

    スゴいことです。

     

     

    そんな苦労をして作られたお米が日本人の胃袋を支え、通貨としても価値があったのですから、

    日本人がお米を大事にし、いろいろな行事にもお米が欠かせないものになっている理由がわかるというものです。

     

     

    いや〜、ホントこういうことこそ、学校の授業で食育としてやるべきですね。

     

    秋には収穫にもお邪魔しようと思っているので、今から楽しみです。

     

    お米たち、順調に育ってくれよ〜!

     

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    いろは食道、開催しています!

     

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  • 千葉で有機農法、無農薬農法を営む農家さんに農業ボランティアに行ってきた!

    千葉で有機農法、無農薬農法を営む農家さんに農業ボランティアに行ってきた!

    こんにちは。管理栄養士の圓尾です。

    農業のことを本で読んで勉強するうちに、

    実際に農業の現場を見てみたい!

    と強く思うようになりました。

     

    そして今回、ようやくその念願が叶い、千葉の農家さんで農業ボランティアを経験させていただいたので、レポートしたいと思います。

     

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    農業の現場を体験する!農業ボランティアに行ってきた

    千葉県で有機農法、無農薬農法に取り組む染谷農園

    今回お世話になったのは、千葉県で有機農法や減農薬、完全無農薬農法で農家をされている染谷農園さん。

    ご夫婦二人で農業を営まれていて、ご主人とは今年の春の食のイベントで出逢いました。

     

    ご主人の染谷さんは代々農業を営む農家の家に生まれ、最初は慣行栽培、つまり農薬や除草剤を使う農業をされていたそうなのですが、息子さんの発達障害が食を改善することによって良くなっていったことから、自然と共存し、人々の体にやさしい野菜を作ろうということで、有機農法や無農薬農法に転身されます。

    普通の農業から有機や無農薬をやることがどれだけ大変かというのは情報としては知っていましたが、今回の農業ボランティアではそれを少し体験することができました。

     

    東京から電車に揺られ、千葉県の土気駅に到着

    東京から電車で一時間半。土気駅から車まで農場まで送っていただきました。

    幸いなことに、この日はいい天気。暑くも寒くもなく、過ごしやすい日でした。

     

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    農場に到着

    農場に到着してまず感じたのは、空の広さ、空気の美味しさ、そして静けさです。

    特に音は、さながら”耳のデトックス“。

    風の音や鳥のさえずりが聞こえてきて、それだけで心が洗われるようです。

     

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    まずは種まき

     

    最初に行った作業が作物の種まきです。

    さすがは除草剤を使っていないだけあって、雑草が気持ちいいぐらいボウボウに生い茂っています。

     

    種を植えるところは前日までに耕して畝(うね)が作られており、棒で凹みを作り、そこに菜の花やほうれん草など、葉物の種をまいていきました。

    これは耕すの大変そうだ・・・。

     

    この植えた種から芽が出て、作物が育っていく。

    これは愛情わくだろうな〜と感じました。

     

    落花生、薩摩芋を収穫する

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    獲れる獲れる!

    種まきの次は収穫。

    まずは千葉の名産物、落花生。

    次に薩摩芋。

    雑草を狩りながら収穫するのが大変でした。

     

    そして印象的だったのが、虫の多さ。

    そのへんを飛んでいる小さな虫から、バッタ、カマキリ、赤とんぼなどたくさんの虫がいました。

    土を掘ると黒い小さな虫達が「ゲッ!見つかった!」と言わんばかりに驚いて、蜘蛛の子を散らすように逃げていきます。

    また、ところどころに穴が空いていて、これはモグラが通った跡だそうです。

     

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    落花生どっさり!上に乗っかっているのは、里芋です。

    お昼休憩で最高の野菜をシンプルにいただく

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    食料自給率ほぼ100%!

    お昼は奥様手作りの料理をいただきました。

    野菜はすべて自前で獲れたもの。

    お米も作っているそうです。

     

    すべて味付けはごくごくシンプルなのに、素材がいいからうまいうまい

    やはり素材に勝る味付けはありませんね。

    奥様のお言葉に甘えて、ちゃっかりごはんをおかわりしてしまいました。

     

    ご主人も奥様も、風邪すら引かず、健康そのものだそう。

    失礼ですが、見た目も若々しく、この環境とこの食事で生活するとそうなるのだな〜と納得しました。

     

    引き続き収穫!こっからレベルアップ!

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    チャボもいたよ!デカくてこわい・・・

    腹ごしらえもできたところで、収穫の続き!

    午後は生姜と里芋をやっつけました。

     

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    収穫するより、雑草刈りが大仕事です

     

    生姜は掘り起こすと、ふわっと生姜の香りがして感動。

    里芋は掘り起こしてからが大変で、たくさんの芋がくっついているので、それを手でもいでいきます。

    いい里芋はしっかりとくっついているということで、はがすのに骨が折れました。

     

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    カマキリ発見!!!!

    そうこうしているうちに、日が暮れてきました。

    早い。農作業していたら一日がすぐ経ってしまう。

    そしてお昼あれだけ食べたはずなのに、夕方にはもう腹ペコ。

     

    最後は染谷さんの息子さんたちも加わって一緒に里芋を掘り掘り。

    息子さんたちも元気いっぱいでした。

     

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    お土産に持たせてもらった里芋と生姜と米ぬか

    この米ぬかもそのまま食べても全然糠臭さがない、不思議な代物でした!

    みんなにお礼を告げ、農園を後にしました。

     

    農業ボランティア、イイ!

    実際農業をちょっとだけ体験させてもらって、改めてその重労働さを認識できました。

    真夏や真冬の苛酷さは想像を絶します。

    また、自然が相手だと年によっていろいろな困難が巻き起こることもあるでしょう。

    そんな中、わざわざ手間のかかる有機農法や無農薬農法に取り組んでいる農家さんには本当に頭がさがる思いです。

     

    そしてもう一つ感じたのが、農場に行って農業をすると、心のリフレッシュにもなるということ。

    都会の喧騒から離れ、きれいな空気、自然の音、土を踏みしめる感触、美味しい食べもの、電子機器から離れることによって、良い気分転換になります。

    ただ食べもののことを知ったり食育になるだけでなく、メンタル面のリフレッシュになるというのは大きなメリットだと感じました。

     

    翌日、久しぶりに全身が筋肉痛になりましたが、とてもいい体験だったので、ぜひまたお邪魔させてもらおうと思っています。

    染谷農園さんでは、農業ボランティアを随時受け付けているみたいなので、興味ある方はぜひ問い合わせをしてみてください。

    【 参考 】染谷農園

    染谷さん、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました!

     

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    ※ 書評『だから、僕は農家をスターにする』高橋博之

  • 書評『だから、僕は農家をスターにする』高橋博之

    書評『だから、僕は農家をスターにする』高橋博之

    農家の担い手がいなくて困っている

    そんなニュース、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

    実際、農家(漁師も)は高齢化が進んでおり、跡取りがいないというケースも珍しくありません。

     

    そんな先細りが心配されている農家や漁師を支援する事業(ボランティアではない)をしている高橋さんが書いた本がこちら。

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    とてもいい本で、高橋さんの想いや、事業を行っていく中で起こった出来事に胸を揺さぶられました。

    それでは、紹介していきましょう。

     

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    だから、僕は農家をスターにする

    高橋さんの想い

    高橋さんは”食べ物つきの情報誌”「東北食べる通信」というサービスを立ち上げました。

    よく、生産者から直接食材を買うことのできるサービスについてくる、生産者さんの想いや商品についての解説の紙がありますが、このサービスはそれを逆にしています。

     

    つまりは情報誌が主で、食べ物がおまけ。

    このサービスによって、想いをもって農業や漁業をしている人の深くにまで触れることができます。

     

    高橋さんはTEDで講演されている様子がありますので、ぜひこちらをご覧いただくと、彼の熱い想いが伝わってくるはずです。

     

    食べ物に対しての効率化が行き過ぎた

    工場生産ばかりが進んでいくのは、食べものを「モノ」として突き詰めていくことになり危険だ。

    (本書 第2章より)

    食べものはスーパーで買う時代になって久しいです。

    最近は「魚が切り身で泳いでいる」と話す小学生がいる(知り合いの小学校の栄養士に聞いたところ、本当にいるとのこと)というぐらい、食べものがどこで誰によってどうやって作られているのかが見えにくい時代です。

    生産者と消費者の関係が完全に分断され、どんどんどんどん遠くなり、それがあまりに行き過ぎてしまいました。

     

    その結果、消費者が求めるようになったものは利便性。

    カンタン、安い、オイシイ、手軽、便利。

    食べものをただの「モノ」として捉える感覚です。

     

    それと引き換えに僕たちが失ったものは何でしょう。

    それらを可能にするために裏でどんなことが行われているのでしょう。

     

    驚くべき勢いで減っていく農家たち

    私が生まれる少し前の1970年には、農家は約1025万人もいた。それが年間約10万人の離農が続き、今約239万人に激減した。そのうち実に全体の75%が60歳以上の高齢者で、40歳未満の若い農家はたったの約17万人で12%しかいない。

    (本書 第2章より)

    なぜこれだけ農家が減っているのか。

    それは農業というのが大変な仕事で、それに見合うだけの収入が得られないからです。

    農業は人間が生きていく上でなくてはならない食べものを作る、この上ないほど尊い仕事なのですが、それが妥当な評価を受けられず、報われていないのが現状です。

    もちろんお金がすべてではありませんが、仕事を選択する上で収入を得るというのは当然考えるべきことで、とても大事なことです。

     

    これは栄養士にも当てはまることです。

    栄養士は食と健康のプロフェッショナル。これだけ医療費が上がり、メタボの人が増え、問題が山積されている世の中にあっては、もっと求められてしかるべき仕事のはずです。

    ところが、それが職場によっては調理師同然の仕事しかできなかったり、普通に企業に勤めている人よりも少ない収入で働かされていたりします。

    高橋さんは農家をスターにするとおっしゃっていますが、僕は栄養士をもっともっと輝く、憧れられる職業にしたいと思っています。

     

    まとめ

    なぜなら、「べき論」を振りかざしても、消費者は財布のヒモを緩めてくれないからである。だから、いかにこのサービスが楽しい世界を生み出すかを表現することに力を注いだ。

    (本書 第5章より)

    予防医療もまったく同じで、「病気になる前に予防すべき。だから食育は大事だよ」と話したところで、みんな賛成するだけで実際に行動に移す人は少ないのです。

    そのためには食育の活動そのものを行うだけでなく、食や健康に対する考え方をシフトさせていく必要があると思っています。

    当然、そこにも楽しさが必要です。

    また、自分の中で食育や予防医療の進め方についてヒントをもらえた一冊でした。

     

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  • 書評 「新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす」 水野玲子

    書評 「新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす」 水野玲子

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    「ネオニコチノイド」

    その言葉を初めて聞いたのは、2年ほど前になんとなく参加した、とあるハチミツのイベントでのことでした。

     

    「農薬によってミツバチが大量死している」

    最初その話を聞いた時は、「まあ害虫を殺すための農薬だから多少は死ぬんだろうな」と思っていたのですが、その養蜂家の話を聞くに連れて事態の深刻さに背筋が寒くなりました。

     

    それから時が経ち、ファスティングを広める活動をする中で”農薬”というテーマは避けて通れないトピックになりました。

    そこで手にとったのが本書です。

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    早速紹介していきましょう。

     

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    新農薬 ネオニコチノイドが日本を脅かす

    地球の胃袋はミツバチに支えられている

    ミツバチは野菜や果物などの受粉の助けをして、作物を結実させるポリネーター(花粉媒介者)だ。目にみえない彼らの働きのお蔭で、スーパーに行けばいつでもミカンやイチゴを私たちは入手できる。

    (本書 P. 24より)

     

    ミツバチと聞くと、たいていの人が思い浮かべる人間にとっての価値といえば、ハチミツを作ってくれることではないでしょうか。

    しかし、実はミツバチたちは花から花へと飛び移り、花粉を集める時に野菜や果物の受粉という非常に大事な役目を果たしています。

     

    そんなミツバチですが、最近、日本を含めた世界中で「CCD(蜂群崩壊症候群)」と呼ばれる、大量死するという現象が起きています。

    この現象は1990年代半ばからヨーロッパで確認され、国連食糧農業機構(FAO)の2009年の調査によると、ミツバチは1961年〜2007年の間に北米で約50%、ヨーロッパで約25%も減少したことがわかっています。

    日本でも、毎年少なくとも約2億匹のミツバチが姿を消していると言われています。

     

    新農薬ネオニコチノイドがミツバチ大量死の原因

    ミツバチの免疫力を低下させて、病気に対する抵抗力を奪ってしまう新農薬にこそ、本当の原因があったのだ。

    (本書 P. 83)

     

    そんな世界中でミツバチが大量死するという不可解な現象の原因になっていると考えられているものが、”ネオニコチノイド系”と呼ばれる農薬です。

     

    このネオニコチノイド系農薬は、70年〜80年代に主流だった有機リン系農薬に代わり、90年代に登場した新しい農薬で、「有機リン系よりよく効く」ということで瞬く間に世界の農薬マーケットを席巻しました。

    しかし、2011年1月20日にイギリスの新聞社によって、アメリカの農務省のミツバチ研究所らが「ネオニコチノイド系農薬であるイミダクロプリドがミツバチの病気への抵抗力を大幅に低下させる」という2年前の研究結果を隠蔽していたことが暴露され、事態は明るみになります。

     

    その後、フランスがいち早く再実験を行い、あらためてネオニコチノイド系農薬がミツバチに対して深刻な害をもたらすことを検証することに成功します。

    この検証結果は世界に衝撃を与え、波紋が広がります。EUでは2013年2月にネオニコチノイド農薬の使用中止を勧告、アメリカも2015年4月にネオニコチノイド系農薬の新規使用を禁止するなど続々と規制強化の流れが起きています。

    (参考:  「ミツバチ大量死の原因?米で一部農薬の新規使用禁止」 – 朝日新聞

     

    「世界中」という言葉を使いましたが、世界の流れとは逆の流れが起きている国があります。

    そう、ここ日本です。

     

    封印される農薬説、日本

    世界ではネオニコチノイド系農薬がミツバチの大量死の原因であり、規制すべきだというのが当たり前なのですが、日本ではこの”農薬説”が認められていません。

    日本の専門家は「ミツバチ大量死の原因は、ストレス、地球温暖化、栄養失調、ウイルスなど、さまざまな要因が絡み合っており、農薬はその中の一つの原因でしかない。よって農薬を規制したところでミツバチ大量死はなくならない」との姿勢を崩していません。

     

    そしてなんと信じられないことに、世界では使用禁止の流れに動いているネオニコチノイド系農薬は2015年4月に規制が緩和されました。

    (参考:  「厚労省、ネオニコチノイド系農薬の食品残留基準を緩和」 – Yahoo!ニュース)

     

    「農薬」というと中国の冷凍ギョウザの事件や、アメリカの農地で飛行機による農薬散布の映像などが焼き付いており、なんとなく日本は海外に比べると安全というイメージがあります。

    しかし、日本は最近まで世界一の農薬使用大国でした(現在は2008年に韓国に抜かれて二位)。

    実は日本の農業では世界トップクラスの量の農薬が使われ、私たちはそれを知らず知らずのうちに、せっせと摂取しているのです。

     

     

    まとめ

    この本で驚いたのはなんといっても海外と日本の農薬に対しての対応の違いです。

    フランスなどではネオニコチノイドの規制にあたり、逆に有機農業を行う農地面積を3倍に増やすなどの目標を設定し、国を上げて地球と人間に優しい農業へと改善に動いているのです。

     

    そして何より危惧すべきはこういった状況について僕たち日本人のほとんどはまったく知らないということです。

    本書に記載がありますが、農薬の問題は決してミツバチだけに留まる話ではなく、人間の健康状態にも害を及ぼすのです。ハチごとでは済まされません。

     

    食や健康について伝える立場の栄養士も農薬についての知識は必須だと痛感しましたし、これからももっともっと勉強していってこういった情報をたくさんの人に伝えていかないとという思いを強くした一冊でした。

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