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  • 「食と健康の一億年史」 スティーブン・レ【書評】

    「食と健康の一億年史」 スティーブン・レ【書評】

    こんにちは。

    管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    初めての方は、こちらからどうぞ

     

    久しぶりに書評を書いてみます。

    僕は割りと本を読むほうだと思うのですが、その中でも書評を書くのは特に良かったもの、人にオススメしたいものに限っています。なので、今回の本も例に漏れず、超おもしろかったのでオススメです。

     

    今回ご紹介する本がこちら。

     

     

    カナダ人で生物学教授のスティーブンさんが書かれた本の訳本です。

     

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    この本のテーマは、

    現代の多くの健康問題(肥満、糖尿病、痛風、高血圧、乳がん、食物アレルギーなど)は、我々の祖先が守ってきた生活習慣を変えたことや、取り巻く環境の変化によって引き起こされているのではないか

    という疑問を解き明かすというものです。

     

    おもしろいのが、最新の健康や栄養に関する研究にもとづいていることに加えて、進化生物学、つまり”人類の進化の歴史”という視点が盛り込まれていること。

     

    現代の科学的な研究も重要ですが、それはまだ発展途上で日進月歩の状態。

    それから比べると何百万年とある人類が歩んできた歴史は確かで、そこから読み解けることも多くあります。

     

    著者は世界中のいろんな地を実際に訪れ、その地域の食文化や人々の生活習慣などを調査しているところも特筆すべき点です。日本の沖縄についても書かれています。

     

    僕の中では、自分の健康的な食事に対する考えにより自信が持てたのと、新しい発見もあり大変楽しい読書でした。

    さあ、それでは紹介していきましょう。

     

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    「食と健康の一億年史」 スティーブン・レ【書評】

    日本人は日本の伝統食を見直すことで健康になれる

    僕はいつも、日本の伝統食の良さを現代に活かす食事法を伝えていますが、この本でも伝統食の良さが何度も出てきました。

    たとえば、次のような箇所です。

     

    栄養をバランスよく摂るためには伝統食を食べるべきで、それも長い歴史をもつものほどよい(たとえば五百年前から食べ続けられているもの)。伝統食は、試行錯誤を繰り返しながら慎重に作り上げられたものだからだ。

    (P. 271)

     

    特に日本の場合は、他の地域に類を見ない食生活を長い歴史の中で受け継いできました

    それが崩れたのが先の戦争以降で、その後の健康問題の噴出はみんなが知るところです。

     

    さらに、

     

    あなたの祖先がでんぷんや乳製品を大量に摂っていなかったなら、あなたも摂るべきではない。祖先が食べていたものを食べる。それだけはぜひ覚えておいてほしい。

    (P. 317)

     

    昔の日本の庶民はでんぷんを大量にとり、乳製品は口にしていませんでした

    つまり、日本人にとって祖先の食べていたものを食べるとは、主食であるお米を中心とした穀物をしっかり食べることなのです。

     

    逆に、乳製品に対しては慎重にならなければなりません。

    なにせ日本では牛肉を食べることと付随してその乳を飲むことも根付かず、これだけ乳製品が広まったのも戦後になってからだからです。

     

    僕はいろんな場面で日本人がどんなものを食べてきたのかをお話することもありますが、ほとんどの方は「へえ〜、そうだったんだ」と驚きの声を上げられます。

    健康的な食事について知ろうと思ったら、科学的な栄養学や最新の研究を勉強することも大事ですが、その前段階の基礎として、まず自分たちの祖先の食生活について知ることが必要です。

     

    短期的な健康と長期的な健康は違う

    僕はいつも思うのですが、一口に栄養士といっても誰を対象とするのか、どんな結果を望むのかによって必要な知識が異なるので、大学の学部を三年生ぐらいから分けたほうがいいのではないでしょうか(すでにそういう学校もあるのかもしれませんが)。

     

    それぐらい、どんな結果を得たいのかという目的によって答えとなる食事は変わってきます

     

    人の身長を伸ばし、重量挙げ選手を強くし、女性の生殖力を高める食事はある意味健康的だが、概して人の寿命を延ばす食事ではない。

    (P. 10)

     

    分かりやすいのがスポーツ栄養で、スポーツの世界で結果を出す、身体を大きくするための食事というのは、健康的な食事とイコールではない場合があります

     

    この本の中では、若いときに肉を多く食べるリスクについて書かれています。

     

    肉をたっぷり食べることによって、少女たちはより低年齢で性的に成熟しやすくなり、つまりはより早く寿命を迎えることにもなる。(中略)つまり、若い時の強健さは長寿を犠牲にすることの上に成り立っている。

    (P. 92)

     

    たんぱく質をとりすぎること(その中でも特に肉からとること)が寿命を縮める結果になる。

    興味深いことに、世界の長寿地域には高炭水化物、低たんぱく質食のところが多くあります。

     

    特に日本人の場合は最近まで肉をほとんど食べておらず、その分大豆を多く食べていました

    たんぱく質をしっかりとるために肉を食べよう!というなんとなく持っている間違ったイメージを捨て去る時が来ています。

     

    現代人と祖先の大きな違い

    さて、ここが僕がこの本を読んでいて一番おもしろかったところをご紹介します。

     

    突然ですが、質問です。

     

    祖先に太っている人はいなかったのに、なぜ現代人はこんなに肥満の人が増えたのでしょうか?

     

    予想できる答えが二つあります。

     

    一つは、「食べ過ぎ」、つまりはカロリー過多

     

    もう一つは、「運動不足」、つまり消費カロリーの減少

     

    僕もそう思っていました。

    それが、信じられないことに、そうではなかったのです。

     

    どういうことでしょうか。

     

    現代人は食べ過ぎなのではない。食べ続けすぎなのだ。

    最初に注釈を加えておくと、祖先の生活を正確に知ることはできないため、この本の中ではオーストラリア北部で暮らすアンバラ族やベネズエラの熱帯雨林に住むヒウィ族など、現代に残る狩猟採集社会で原始的な暮らしをしている部族の暮らしぶりを祖先の暮らしとして現代と比較しています

     

    そのことをふまえた上でまず、一日のカロリー摂取量(kcal)を見てみると、

     

    日本人男性 2300
    日本人女性 1800
    アメリカ人男性 2600
    アメリカ人女性 1900
    アンバラ族 1600〜2500
    ヒウィ族 1400〜2400

     

    と、このように場合によっては狩猟採集民族のほうが摂取量カロリーが多いという結果が得られたのです。

     

    アンバラ族とヒウィ族のエネルギー摂取量に幅があるのは、彼らのエネルギー摂取量は季節によってものすごく変動が大きかったことを表しています。

    まず、ここが大きな違いです。

     

    文明化された社会では一年365日を通して摂取カロリーは大きく変わりませんが、狩猟採集社会では乾季や雨季などがあるため、一年の中でたくさん食べられる時期とそうでない時期に大きな差があったのです。

     

    つまり、祖先たちは飢えと飽食の両方を行き来する生活をしていたということ。

    現代人の問題はカロリー摂取量が多いことではなく、常に飽食の状態こそが問題だという可能性があります。

     

    ちなみに、この本には断食についての考察も書かれています。

    常に飽食の現代にこそ、ファスティングは必要です。

     

    僕は今回この本を読んで、改めて現代人にってファスティングが健康を守る上で必要不可欠なものであることの確信を深めました。

     

    現代人は運動しないのではない。座り過ぎなのだ。

    次に二つ目の話題。運動についてです。

     

    これも普通に考えると昔の祖先はカロリーをたくさん消費してたから太らなくて、現代人はカロリーを消費しないから太っている、と考えがちです。

     

    ところが、これも予想外の結果が得られています。

     

    現代の産業化社会で暮らす太りすぎの人々のエネルギー消費量は、引き締まった身体の狩猟採集社会の人々のエネルギー消費量とほぼ変わらない。

    (P. 234)

     

    なんと、エネルギー消費量に差はなかったというのです。

     

    ただ、一つ大きく違うことがありました。

    それが、じっと座っている時間の長さです。

     

    狩猟採集社会に暮らす人々も、我々の祖先も、何時間もじっとしていることはめったにありませんでした

    しかし現代では机があり、椅子があり、そしてテレビやパソコンがあります。

    これが肥満の原因ではないかと考察されています。

     

    これは目からウロコでした。

    じっと座っていると運動不足になるから、その分ジムで走って運動すれば解消できるこれが通用しないわけです。

     

    いくら運動しようと、じっと座っている時間が長ければ、それは帳消しにはされず、身体に悪い影響を与える可能性があるのです。

    これからはパソコンで作業しているときになるべくこまめに立ち上がったり、立ったまま本を読むようにしようと思いました。

     

    まとめ

    多くの現代人を悩ませる健康問題。

    それを防ぐ手立ては、祖先の暮らしにあるのかもしれません。

     

    ここには書ききれない、食の歴史や文化、健康にまつわる話が盛り沢山でした。

    なかなか他にはない食の本だと思います。ぜひ、読んでみてください。

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  • 【書評】「欧米人とはこんなに違った日本人の体質」奥田昌子

    【書評】「欧米人とはこんなに違った日本人の体質」奥田昌子

    こんにちは。

    管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    初めての方は、こちらからどうぞ

     

    世界にはさまざまな民族や

    人種の人間が住んでいます。

     

    みんな同じ人間なれど、

    その遺伝子には

    異なった特徴があることがわかっています。

     

    これは健康を考えるうえで非常に重要で、

    ある民族には有効なことも

    別の民族には適用できなかったりします

     

    そんな人種ごとの体質の違いを解説したのが

    今回ご紹介するこちらの本です。

     

    【書評】「欧米人とはこんなに違った日本人の体質」奥田昌子

    女性の発症率トップは乳がん

    乳がんと前立腺がんには共通点があり、前立腺がんであれば男性ホルモン、乳がんなら女性ホルモンの影響を受けて増殖するがんが大部分を占めています。

    (P.204)

     

    僕がこの本を読んで改めて驚いたのが、

    乳がんの怖さです。

     

    先日は心を痛める乳がんのニュースがありましたが、

    本当に乳がんはおそろしい

     

    そして男性でも前立腺がんの発症率は

    ものすごい勢いで上がっており

     

    現在、女性では乳がん全がんの部位別でみると

    発症率が第一位なのですが、

     

    男性も2024年には前立腺がんが

    発症率の第一位になると予想されています。

     

    これ、どちらも

    性ホルモンの影響を大きく受けるがんなんです。

     

    男女とも、性ホルモンが何かの異常にさらされている?

     

    これはこわすぎますね。

    一体何が起きているのでしょう……。

     

    乳がんは若いときから発症する

    ところが乳がんは様子が違い、30代から増加が始まって、40代なかばと60代なかばに二つのピークができています。

    (P.205)

    乳がんと前立腺がんの大きな違いは、

    前立腺がんは60歳を増えたぐらいに増え始め、

    70代後半がピークになります。

     

    しかし乳がんは、

    30代から増加が始まり、40代に発症のピークを迎えます

     

    男性の前立腺がんに比べて

    ものすごく発症年齢が若いのです。

     

    60代ぐらいになれば誰でも少しは

    身体のことを気にし始めるでしょうが、

     

    30代という若い時期に

    そこまで自分の健康を意識する方は多くないでしょう。

     

    こうして気を抜いている間に

    しずしずと迫ってくるのが乳がんなのです。

     

    欧米型の食事をすると乳がんリスクが高まる

    すると、欧米型の食事をする頻度が最も高いグループは、最も少ないグループとくらべて、乳がんの発症率が1.3倍になることがわかりました。

    (P.210)

    なぜこれほど女性の乳がんが増えたのか。

     

    その一つと見られているのが、

    食の欧米化です。

     

    日本人女性5万人を対象に行われた研究によると、

     

    「肉類、乳製品、パン、コーヒー」などが食卓に並ぶ

    欧米型の食事をしている女性は

    乳がんの発症率が高かったという結果が出ています。

     

    米を食べない、魚を食べない、大豆を食べない、

    出汁をひかない、味噌などの発酵食品をとらない、

     

    そんな和食離れに拍車がかかっていますが、

    これも乳がん増加につながっていると考えられます。

     

    しかも実際にがんになるには

    細胞に異常が起きてから10年以上はかかると考えられているので、

     

    女性は10代ぐらいから食生活に気をつけないと

    若くして乳がんを発症するリスクが高まってもおかしくないのです。

     

     肉を減らして大豆を食べよう

    日本とアジアの他の国でおこなわれた研究からは、大豆製品の摂取により、乳がんの発症率がおおむね30〜40%下がることが報告されています。

    (P.217)

    2015年に国際がん研究機関が

    牛、豚、羊などの肉には「おそらく発がん性がある」とし、

     

    ハムやソーセージなどの加工品には

    発がん性がある」と発表したことがニュースになりました。

     

    同じたんぱく質をとるなら、

    断然大豆製品のほうが良いです。

     

    引用であげたように、大豆製品の摂取で乳がんの発症は

    なんと30〜40%も下がるという結果が出たのです。

     

    この効果の大きさはただごとではありません。

     

    しかも大豆製品をとれば、

    大豆イソフラボンによる女性特有の悩みへの効果や

    食物繊維、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンB群と

    肉では補えない他の栄養素までついてくるのです。

     

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    まとめ

    僕は常々、

    日本人には日本人の伝統食がもっとも健康的だ

    というふうに考えていますが、

     

    それが遺伝子の面からも解明されようとしています。

     

    海外発の健康法やスーパーフードばかりば注目されがちですが、

    いま直面している問題を本当に解決できるのは

    日本の伝統食の復活に他なりません。

     

    それにしても、いままで自分が男だったので

    あまり興味を持って調べていませんでしたが、

     

    女性の方は本当に乳がんに気をつけたほうが良いかと思います。

     

    乳がんは多いですが、

    きっと自分の努力で防げるはずです。

     

    ぜひ、本書も一読されることをオススメいたします。

     

  • 【書評】「あなたの体は9割が細菌」アランナ・コリン

    【書評】「あなたの体は9割が細菌」アランナ・コリン

    こんにちは。

    管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    初めての方は、こちらからどうぞ

     

     

    腸内環境に関する本を読んだのでご紹介します。

     

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    こちらは洋書の翻訳なのですが、

    やはり欧米の健康本は内容が非常に充実していて

    読み応えがありますね。

     

    早速、紹介していきましょう。

     

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    【書評】「あなたの体は9割が細菌」アランナ・コリン

    21世紀病は、腸内環境の乱れが原因

    いずれにせよ、二十一世紀病の中心にあるのはこのディスバイオシスだ。

    (P. 77)

    20世紀のはじめまで、

    人類は感染症に悩まされていました。

     

    死因の主たるものは感染症で、

    多くの人々がそれによって命を落としていたのです。

     

    しかし、人類はそれを

    予防接種や抗生物質、

    さらには衛生概念を徹底させることによって

    克服しました

     

    それに取って代わるようにして

    現代人を悩ませているのが21世紀病です

     

    これは各種のアレルギーや自己免疫疾患、

    心の病気や肥満などで、

     

    これまでの人類がほとんど体験してこなかったような

    21世紀に特有の症状です。

     

    筆者はこの原因がディスバイオシス、

    つまり腸内環境の乱れにあると指摘します。

     

    日本は発酵食品が世界一豊かだと言われますが、

    昔から菌とともに生きる文化を持っていました。

     

    それがいまでは世界の中でも超がつくほどの

    キレイ好きな民族になっています。

     

    除菌、殺菌が大好きで、

    それらの効果をうたった生活用品も売れています。

     

    もちろん、

    ある程度の衛生的な環境を確保することは大事ですが、

     

    キレイ好きも行き過ぎると

    腸内細菌をいじめることになってしまう

    ということを、肝に銘じなければなりません。

     

    この体はだれのもの?

    しかし、心も体も共生微生物の影響を受けているとすると、私の自由意志や成功は、どこまで私のものなのだろう。

    (P. 129)

    一人の人体の中には

    約100兆個の腸内細菌がすんでいると言われます。

     

    人間の体を構成している

    細胞の数も100兆個なので、

     

    細胞と同じ数だけの細菌が

    体の中に住んでいることになります。

     

    そしてこの腸内細菌によって

    人は体の状態だけでなく、

    心の状態までも影響を受けています

     

    何かに怒ったり、不安に感じたり

    何かを取捨選択している自分。

     

    でも果たして、その自分は

    自分の意志で動いているのでしょうか。

     

    もしかしたら、腸の中に住んでいる

    生きものに操られているのかもしれません

     

    経膣分娩、母乳育児が子どもにとっては最善

    帝王切開が二十一世紀病のリスクを高めているのは明らかだ。

    (P. 238)

    帝王切開で生まれた赤ん坊は、

    感染症にかかりやすく、

     

    幼児期にアレルギーを発症しやすく、

    自閉症と診断される割合も高くなる

     

    さらには肥満さえも関係が指摘されています

     

    これは母乳ではなく、

    粉ミルクで子どもを育てた場合も同じです。

     

    もちろん諸事情によって

    選択が限られる場合もあると思いますが、

     

    選択をする上で必要な情報が

    すべての女性に与えられることを願います。

     

    こういうとき、自分が男性だと

    子どもの腸内細菌に関してしてあげられることが少なくて

    歯がゆい気持ちになりますね。

     

    まとめ

    こちらの本、非常に読み応えがありました。

    本当はこの5倍ぐらい書きたいことがあります

     

    さまざまな研究や科学的根拠に満ちあふれていて、

    ワクワクしながらページを繰っていきました。

     

    興味のある方は、ぜひ本を読んでみてください。

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    僕が読んでいて改めて感じたのは

    伝統食を大事にすることです。

     

    日本人の食生活は

    食物繊維が多く、発酵食品によって菌を取り入れるという

     

    良い腸内環境をつくる上で理想的なものでした。

     

    戦後、その良さがどんどん失われていっています。

     

    今こそ、改めて日本の伝統食を

    日常に取り戻し、日本人の腸を健康にするときが来ています。

  • 【書評】「遺伝子は変えられる」シャロン・モアレム

    【書評】「遺伝子は変えられる」シャロン・モアレム

    こんにちは。

    管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    初めての方は、こちらからどうぞ

     

    遺伝子が生命の設計図だということは

    今では誰もが知っていることです。

     

    私たちは日常生活の中でも

    それって遺伝だね

    という具合に、気軽にこの言葉を使っています。

     

    “遺伝”というと、

    祖先から脈々と受け継がれてきたもので、

    両親からそれをもらい、

    自分という人間を決定づけているもの。

     

    つまり、良くも悪くも自分の力では変えることはできず、

    ただ受け入れるしかないもの

    という印象を持っている人も多いと思います。

     

    しかし、最近の研究で

    そうではないということがわかってきました。

     

    そんな遺伝子の世界を案内してくれるのがこちらの一冊。

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    本屋さんでパラッとめくって

    すぐに読みたい!と思い購入しました。

     

    意外に食についても多く書かれたいた本です。

    早速紹介していきましょう。

     

    ※ 初めての著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』好評発売中!!

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    【書評】「遺伝子は変えられる」シャロン・モアレム

    子どもの頃に良い食べ物を与えられるかどうかが運命の分かれ道

    僕たちの運命は、

    すべて遺伝子によって決められているわけではない。

     

    このことはミツバチたちを見ればわかります

     

    女王蜂になる幼虫のほうが、いいものを食べているからだ。

    (本書 P. 67より)

     

    ミツバチには女王蜂と働き蜂がいます。

     

    女王蜂は胴体や脚が長く、

    身を守る針も何度でも再生可能。

    何年も生きられるという生命力を持っています。

     

    一方、働き蜂は

    女王蜂より身体は小さくほっそりとして、

    針も一度使ったら死んでしまいます。

    寿命もたった数週間しかありません。

     

    同じハチでも、見た目の特徴から能力の特性まで、

    何から何までまるで違います。

     

    しかし驚くべきことに、彼女たちの遺伝子は

    まったく変わらないのです。

     

    同じ遺伝子、設計図を持ちながら

    なぜこうも差が生まれるのか。

     

    そのたった一つの違いは、

    彼女たちの食べものです。

     

    女王蜂としての将来を約束された幼虫は

    ローヤルゼリーという超良質のエサを与えられます。

     

    幼少期に食べたものの違いで

    遺伝子のスイッチがオンになったりオフになったりし、

    身体の成長の仕方が変わります。

     

    このように、同じ遺伝子を持って生まれてきても

    その後の過ごし方で運命はまったく異なるものになりうるのです。

     

    これはミツバチの例でしたが、

    同じことが人間でも起きるということが確認されています。

     

    オレゴン州立大学の研究者たちは、ほうれん草を食べる人の多くにエピジェネティックな変化が生じ、その変化は、調理肉の発がん性物質がもたらす遺伝子的突然変異と闘ううえで、細胞を助けることを発見した。

    (本書 P. 70)

     

    このように、人間でも食べものによって

    遺伝子のオン・オフが切り替わるのです。

     

    これが今さかんに研究がされている

    エピジェネティックスという分野です。

     

    必要な栄養素の量はみんな違う

    どの栄養素をどれぐらいとればいいのか

     

    その拠り所としては、

    日本には”食事摂取基準“というものがあります。

     

    しかし、あくまでこれは

    平均的な人について言えることなのです。

     

    このような値の多くは、平均的な人が欠乏症を克服するのに必要とする量から導かれたもので、人はひとりひとり違うという観点から考えると「最適な」値とは言い難い。

    (P. 130)

    そう、僕たちは遺伝子によって

    みんな異なった特徴を持っています

     

    平均的な人にとって十分な量は

    自分にとっては十分な量でない可能性もあるのです。

     

    さらに、日々流れてくる栄養の情報についても、

    一般的に言われていることが

    自分にも当てはまるとは限りません

     

    たとえば、コーヒー。

     

    この遺伝子の異なるバージョンは、カフェインの分解速度を左右する。あなたは、世界最古の刺激薬のひとつを代謝する速度が速い人かもしれないし、遅い人かもしれない。

    (P. 134)

    コーヒーを飲むとガンの予防になる、

    うつが予防できて自殺のリスクが下がる。

     

    このような研究結果も、

    必ずしも自分に当てはまるとは限りません

     

    さらに、一日何杯まで飲んでいいのか

    ということも、あなたの遺伝子によって変わります。

     

    一般的に良いとされている食べものや栄養素も

    自分の身体には合わない可能性があるということです。

     

     自分が人生で経験したことが子供の遺伝子に受け継がれる

    遺伝子の変化が起こす影響は

    自分だけにとどまりません。

     

    自分の中で起きた変化が

    世代を超えて受け継がれていくのです。

     

    トラウマを抱えた母親から産まれた子供たちは、そうでない子供たちより動揺しやすいという事実をすでに証明している。

    (P. 82)

    精神的なストレスによっても、

    遺伝子のスイッチは切り替わります

     

    そしてその切り替わった遺伝子が

    そのまま自分の子供が持って産まれてくる遺伝子にも

    影響を与えるのです。

     

    自分が人生で食べたもの、してきた経験の蓄積が

    次の世代、そしてさらに次の世代へと

    どんどん受け継がれていきます。

     

    これはそのまま

    伝統食を大切にしたほうが良い理由へとつながります。

     

    もし最近、自分の食習慣を変えようと試みたことがないとしたら、今こそ皿を手にして、祖先の食卓に座るよい機会かもしれない。

    (P. 127)

    なぜ日本人は牛乳を飲むとお腹を壊す人が多いのか。

    そしてなぜ西アフリカ人やヨーロッパ人の子孫には

    それが起きないのか。

     

    それは祖先の暮らしの結果なのです。

     

    というのは、歴史的に乳製品を作るための牧畜が盛んではなかった地域では、成人期の乳糖不耐症がもっと頻繁に見られるからだ。逆に、もしあなたの祖先がミルクを手に入れるために動物を飼っていたとしたら、その祖先の遺伝子には突然変異が含まれる可能性が高い。

    (P. 125)

    そう、つまりいくら栄養学が発達して

    栄養価が高いと判明したものを

    無理矢理取り入れたとしても、

     

    それが遺伝子的に不適合のものであれば

    健康にはマイナスになってしまうのです。

     

    そう考えると、

    やはり伝統食を無視するわけにはいきません

     

    いや、それどころかむしろ

    伝統食を基盤にしない健康食などあり得ないのです。

     

    なぜなら、今僕たちの細胞の中に入っている遺伝子は

    この土地、気候風土でとれて加工された食べものを

    食べ続けてきた祖先から受け継がれたものなのですから。

     

    まとめ

    今、個人の遺伝子を解析し、

    その結果にもとづいて最適な栄養を考えるという

    ニュートリゲノミクスという考え方が注目されています。

     

    確かに、

    一般的に正しいとされている栄養学の情報にもとづいて

    闇雲に食事を改善するよりも、

     

    自分の遺伝子特性を把握した上で

    それに合った食事を考えるほうが理にかなっていますよね。

     

    僕も近いうちに

    遺伝子検査を受けてみようかと思っています。

     

    なお、今回紹介した本には

    記事に書いた以上の内容がたくさんあって

    読んでいてとてもおもしろいので、

     

    ぜひ、ご一読することをオススメします。

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  • 書評「なぜ水素で細胞から若返るのか」辻直樹

    書評「なぜ水素で細胞から若返るのか」辻直樹

    空前の水素ブームです。

    水素が良い!水素がスゴい!」の大合唱の中、僕自身は水素については判断を保留していました。

     

    こんにちは。管理栄養士の圓尾(まるお)です。

    (はじめての方は、こちらからどうぞ

     

    さて、そんな僕が今回手に取ったのがこちらの一冊。

    [amazonjs asin=”4569831346″ locale=”JP” title=”なぜ水素で細胞から若返るのか (PHP新書)”]

     

    医師でもあり、一般社団法人「臨床水素治療研究会」の代表理事もされている筆者が、

    水素についてつまびらかにしてくれたのが、この本です。

     

    これを読んで、得体のしれなかった水素というものの正体が見えてきました

     

    それでは、紹介していきましょう。

     

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    書評「なぜ水素で細胞から若返るのか」辻直樹

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    水素はまだわかっていないことも多いが、副作用はない

    水素には、病気を治す作用や、体内をリセットする力があるのか、いまのところ確証はありません。

    (本書 3ページより)

     

    「水素が病気を治す」

    「水素でガンが治る」

    「水素は美容に良い」

     

    まことしやかにささやかれる水素の効能ですが、

    水素は決して万能薬ではない“と筆者は言い切ります。

    しかし、水素に抗酸化作用があることは確かです。

     

    そして水素は体内に入れても呼気からすぐに出てしまうので、副作用というようなものはありません

    加えて、本の中でも紹介されているように、水素に関するさまざまな研究が進められ、論文も発表されています。

     

    雨後の筍のように、よくわからないスーパーフードには懐疑的な僕も、

    これならとりいれてみても悪くはないかも」と思いました。

     

    水素は、悪玉活性酸素だけを除去する

    副作用なく悪玉活性酸素だけを除去できるのは、現時点では「水素」だけだといわれています。

    (本書 5ページより)

     

    現代人にとって、細胞を酸化させる活性酸素は大きな問題です

     

    細胞が酸化すると、機能が低下し、病気や老化につながるからです。

     

    しかも、現代人はストレス、電磁波、放射能、残留農薬、食品添加物など、

    さまざまな活性酸素を発生させる要因と隣合わせの状況で日々を過ごしています

     

    現代人は、これまでの人類よりも活性酸素にさらされる環境に生きているわけです。

    そこで、この活性酸素を除去するのが肝心になってきます。

     

    活性酸素を除去する働きを持つファイトケミカルという、たくさんの種類の物質がありますが、

    水素のスゴいのは、悪玉活性酸素だけを選択的に除去してくれることです。

    「ファイトケミカルスできれいになる本」Amazonでメッチャ売れてます!

     

    活性酸素の中には、体が殺菌などに利用できるなどの良い働きをするものもありますが、

    水素はこの善玉活性酸素は攻撃せずに、悪玉活性酸素だけを消し去ってくれるのです。

     

    水素はどうとるのが良いのか

    皮膚で起こる「炎症」には外用薬を使い、筋肉の痛みや「炎症」には局部注射を、身体全体のコンディションを整えるためには点滴といったように、作用させたい場所や症状に合わせて「水素」の使用方法を変えることで、より効果的に治療することができる可能性があるのです。

    (本書 6ページ)

     

    この有用な水素を取り入れる方法はさまざまです。

     

    上記引用部分で紹介されている方法は、専門のクリニックにいく必要がある方法が多いですが、

    手軽なところだと、水素水や錠剤の水素カプセルでしょう

     

    水素水に関しては、濃度や容器の問題がネット上でもよく話題になっていて、どうも釈然としません。

     

    この中で、僕は水素カプセルが良いのではないかと考えています。

     

    本書でも紹介されているように、”水素カプセルはお腹のなかである程度の時間、水素を発生させ続ける“とのことで、

    “ゆっくりジワジワ”効果を発揮してくれるようです。

     

    水素水は本当に水素が摂取できているのか、不透明な部分があるので、それなら錠剤の方が良いのではないかと思います。

     

    まとめ

    この本を通して、水素に対する印象が一変しました

    水素カプセルを飲んでみようかなと思っています。

     

    とにかく、現代人にとって活性酸素対策は重要です

     

    そのための方法は多いに越したことはないですし、

    副作用がない(本当にないのか少し疑問は残りますが)というのも良い点です。

     

    一部の人たちによって水素が過剰に宣伝されたり、

    質の悪い水素商品が出回って、いたずらに水素の評判を下げてしまっていることは残念です。

     

    正しい水素の知識を身につけたいという方は、ぜひ本書を手にお取りください。

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